パンクのリスクを低減するチューブをリリースするFOSS(フォス)。2010年のiFマテリアルアワードに輝いた素材を使用し、耐パンク性能が向上したチューブを紹介しよう。取り扱いはトライスポーツ。



フォス インナーチューブ(700×23-25C)フォス インナーチューブ(700×23-25C)
欧米と比較し道が綺麗と言われる日本の路面だが、もちろんガラスの破片や釘などが落ちていることは少なくない。小さく鋭利なものを回避しきれず、突き刺しパンクに見舞われてしまうこともままある。快調に走っていた最中のパンク修理ほど気が進まないものはない。

今回紹介するフォスのチューブは、ドイツのiF国際デザインフォーラムが開催するアワードのマテリアル部門で賞を獲得したTPE(サーモプラスチック-エラストマー)という素材を使ったもの。TPEはプラスチックのような強度とゴムのような弾性を備えており形状復元性能が高く、万が一チューブに穴が空いてしまった場合でも、チューブから空気が一気に抜ける心配が少ない。また、釘などが刺さったままの状態であれば、空気が抜けることがないという。チューブに異変が起こっても、完全に空気が抜けきる前に余裕を持って停車できるメリットは決して少なくない。

様々なサイズが揃うフォスのインナーチューブ様々なサイズが揃うフォスのインナーチューブ タイヤに入れる前に空気を入れ過ぎるとチューブがこのように裂ける可能性があるタイヤに入れる前に空気を入れ過ぎるとチューブがこのように裂ける可能性がある

バルブコアは着脱可能なため、リム高なホイールにも対応できるバルブコアは着脱可能なため、リム高なホイールにも対応できる 重量は91gと必要十分な軽さに仕上げられている重量は91gと必要十分な軽さに仕上げられている


加えてTPEには熱可塑性という、熱を加えると加工が可能となり、冷やすとゴム状になる性質が備えられている。この性質を利用すると、ライターのような小さな火で炙るだけで小さな穴を防ぐことができるという。万が一パンクしてしまっても、使い回すことができるためランニングコストを抑えられる。チューブ補修の方法はトライスポーツの説明が詳しい。リンクはこちら(トライスポーツHP内)。

パンクに強いという大きなメリットを備えているフォスのチューブだが、一点、通常のチューブのように伸びが弱いため、タイヤにはめ込む前に空気を充填し過ぎると裂けることもあるため注意したい。しかし、しっかりと取り扱い説明書(※本国サイトへのリンク)通りに組付けを行えれば、十分にフォスの魅力を引き出せる。ラインアップはロード用からMTB用、各種タイヤ幅が揃えられており、手持ちのホイールやタイヤと組み合わせやすいだろう。



フォス インナーチューブ
素材:TPE
サイズ(税抜価格):小径車 20×1.35-1.75、1.95-2.28、20-25(1,400円)
         :ロード 700×23-25C、28-38C(1,400円)
         :MTB 27.5×1.95-2.50(2,100円)
         :MTB 26×1.35-2.00、1.95-2.25(1,500円)
         :MTB 29×1.95-2.25(1,800円)