11月2日、親善大会時代から通算して第15回目の開催となる「日韓対抗学生自転車競技大会」が大韓民国全羅北道全州市自転車競技場にて開催された。

以下は日本学生自転車競技連盟によるレポートだ。

ケイリンのスタートケイリンのスタート (c)日本学生自転車競技連盟全州市自転車競技場はソウルから約300km南方に立地する周長333m、セメント舗装の屋外自転車競技場である。

この大会は、大学男子、高校男子、女子(大学・高校混成)の3カテゴリ各5名づつ、一国15名の選手団と5名のオフィシャルからなるチームで各種目同数がエントリーし、総合成績を競う。大学生はインカレの、高校生はインターハイの上位者が代表として選抜され、女子は大学生3名、高校生2名で編成された。

1日の開催のなかで7種目を競うスタミナの要求される大会である。もっとも、ワールドカップなどトラックの国際大会ではひとりの選手が複数種目をこなすのは常識であり、若いうちから国際大会で要求されるスタミナと回復力をつける機会でもある。

小雪が時折舞い、気温5度から零度前後の寒いコンディションで競技は開始された。序盤の個人追抜では韓国勢が大学生・高校生男子で金メダルを独占し好調なスタートを見せたが、女子個人追抜中盤以降は日本チームが終始優勢にたち、総合得点で徐々に差をつけ、結果的に88対65で日本チームが総合優勝した。しかし、チームパーシュート、女子チームスプリントといった団体種目で韓国が勝ち、日本チームとしては団体種目での課題も残った。

富士大学の朴 敏午。オープン参加だ富士大学の朴 敏午。オープン参加だ (c)日本学生自転車競技連盟また今年は、岩手県の富士大学に在籍しインカレで1KM タイムトライアルとスプリントの二種目で優勝した朴 敏午(パク・ミンオ)がオープン参加し、 本大会の目的のひとつである「自転車競技を通じた隣国との親善と良きライバル関係を築き、ひいてはアジア地域での競技力向上を目指す」という側面でも大いなる成果があった。

同大会は日本と韓国での交互開催となっており、2010年には大阪での開催が予定されている。

戦い終わって 集合写真戦い終わって 集合写真 (c)日本学生自転車競技連盟

日本選手団
代表・スタッフ(5名)
団長:佐々木一也 日本学生自転車競技連盟会長
副団長:高松 彰 全国高体連自転車専門部部長
監督(大学):玉木伸雄 日本大学自転車部コーチ
監督(高校):徳地末広 奈良県立榛生昇陽高校教諭
監督(女子):大野直志 青森県立八戸工業高校教諭

男子・大学生の部(5名)
湯浅 徹(明治大学)インカレ ポイントレース 1位
石倉龍二(日本大学)インカレ ケイリン 1位
井関太一(朝日大学)インカレ 4KM I.P. 3位
阿部力也(日本大学)インカレ スプリント 2位
櫻井政孝(東北学院大学)インカレ 1KM TT 2位

オープン参加
朴 敏午(富士大学)インカレ 1KM TT・スプリント 1位

男子・高校生の部(5名)
末木浩二(甲府工業高校)インターハイ 1KM TT 1位
矢野智哉(岐南工業高校)インターハイ 3KM I.P. 1位
伊藤裕貴(朝明高校)インターハイ スプリント 1位
元砂勇雪(榛生昇陽高校)インターハイ 4KM速度競走 1位
福田拓也(作新学院高校)インターハイ ケイリン 1位

女子の部(5名)
和田見里美(中京大学)インカレ 3KM I.P. 1位
           インカレ ポイントレース 1位
前田佳代乃(鹿屋体育大学)インカレ スプリント 1位
             インカレ 500m T.T.  1位
             インカレ チームスプリント 1位
近藤美子(鹿屋体育大学)インカレ スプリント 2位
            インカレ 500m T.T.  2位
            インカレ ポイントレース 2位
            インカレ チームスプリント 1位
上野みなみ(八戸工業高校)全国高校選抜 2KM I.P. 1位
             全国高校選抜 スクラッチ 1位
             JOCカップ 2KM I.P. 1位
             JOCカップ ポイントレース 1位
野村くるみ(内灘高校)全国高校選抜 500m T.T.  1位
           JOCカップ 500m T.T. 2位


photo&text:日本学生自転車競技連盟

最新ニュース(全ジャンル)