1月12日付けのガゼッタ紙が伝えたところによると、2度のジロ・デ・イタリア覇者ジルベルト・シモーニ(イタリア)が、古巣ランプレに移籍する。再びダミアーノ・クネゴ(イタリア)のチームメイトとして走るシモーニは、5月のジロ最終日ヴェローナステージを最後に現役を引退する予定だ。

2度のジロ覇者ジルベルト・シモーニ(イタリア)2度のジロ覇者ジルベルト・シモーニ(イタリア) photo:MakotoAYANO「まだ正式なサインは済ませていないが、ランプレへの復帰はセンセーショナルな選択だ」。シモーニはガゼッタ紙の中でランプレ移籍を明らかにした。既にチームマネージャーのジュゼッペ・サロンニ氏と合意に達しているジーボ(シモーニの愛称)は、ランプレジャージで現役最後のシーズンを迎えることとなった。

現役17年目を迎えるシモーニの引退レースは、5月に開催されるジロ・デ・イタリア。最終日(5月30日)ヴェローナステージのゴール地点であるアリーナ(円形競技場)で引退セレモニーが行なわれる予定だ。

シモーニはこれまで14回ジロ・デ・イタリアに出場し、2001年と2003年に総合優勝。全てのグランツールでステージ優勝経験のある数少ない選手だ。2001年にはランプレジャージでジャパンカップを制している。しかし2004年のジロでは当時サエコのチームメイトだったクネゴにリーダーの座を奪われ、2005年を最後にチームを去った。

クネゴとの対立から6年。両者の確執はあまりにも有名だったが、今では和解しており「チーム内での2人の役割分担は明確」とサロンニ氏は語っている。シモーニ自身も「(クネゴと)何ら問題は無い」とガゼッタ紙の中で認めた。

ランプレのプロツアーライセンスに関しては、UCI(国際自転車競技連合)が更新を認めておらず、チームは現在プロツアーでもプロコンチネンタルチームでもない宙ぶらりんの状態。しかしサロンニ氏はUCIからライセンス更新の確証を得ており、近日中にUCIがランプレのライセンス更新を正式に発表する見通しだ。

text:Kei Tsuji
photo:Makoto AYANO