国内最大規模のワンデイロードレース、ツール・ド・おきなわ。国内最長距離を誇る市民210kmレースは「ホビーレーサーの甲子園」と形容される高いステイタスをもち、激戦が繰り広げられる。市民レース最高の栄光を手に入れるのは果たして誰だ? 優勝候補たちに意気込みを聞いた。



朝日を浴びて名護の街をスタートしていく市民210kmの選手たち朝日を浴びて名護の街をスタートしていく市民210kmの選手たち photo:Makoto.AYANO
「ホビーレーサーの甲子園」の異名通り、市民レース最高のステイタスをもつツール・ド・おきなわ。とくに210、140、100kmの長距離ロードレースカテゴリーはレベルも高く、日々の鍛錬を積んできた猛者たちによる激戦区だ。なかでもホビーレース最高峰の市民210kmは、昨年圧倒的な力を見せて独走、初勝利した紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)の走りに注目が集まる。

2019ツール・ド・おきなわ市民210km 独走フィニッシュを決めた紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)2019ツール・ド・おきなわ市民210km 独走フィニッシュを決めた紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) photo:Makoto.AYANO
小柄な体格でありながら群を抜く瞬発力とスタミナ、スピードで勝負どころとなる羽地ダムの上りでアタックして追従するライバルたちを突き離した。その走りを今年も見せることができるのか?

しかし昨年は市民210km通算5勝の記録を持つ最強の市民レーサー、高岡亮寛(Roppong Express)らが落車の影響を受けたからこそ結果が振るわなかったということを忘れてはならない。先頭集団の、まさにこれから勝負が始まるというタイミングで、高岡と2016年2位の井上亮(Magellan Systems Japan)、「山の神」の異名をもつヒルクライマーの森本誠(GOKISO) の優勝候補ビッグスリーが絡んで落車して遅れたのだ。高岡は追い上げたものの7分12秒遅れの20位でフィニッシュ。森本は9分29秒遅れの23位。井上はリタイアに終わった。つまり本当の勝負は今年に持ち越されたと言っても良い。

優勝候補のふたり、高岡亮寛(Roppongi Express)と井上亮(Magellan System Japan)優勝候補のふたり、高岡亮寛(Roppongi Express)と井上亮(Magellan System Japan) photo:Makoto.AYANO優勝候補のヒルクライマー森本誠(GOKISO)優勝候補のヒルクライマー森本誠(GOKISO) photo:Makoto.AYANO


そして今年は残念なことに昨年の上位フィニッシャーたちの欠場が目立つ。2位の寺﨑武郎(バルバレーシングクラブ)、3位の白石真悟(シマノドリンキング)、4位の田崎友康(F(t)麒麟山Racing)は今年スタートラインには並ばない。体調を見ての他クラスでの出場、仕事の都合での参加取りやめ、他競技種目を狙うことでの欠場など理由があり、そこは社会人にとっての市民レースならではの難しい事情がある。

大浦湾から羽地ダムへの上りに向けて位置取りが始まる大浦湾から羽地ダムへの上りに向けて位置取りが始まる photo:Makoto AYANO
2019年のトップ10、5位の松木健治(VC VELOCE)、6位の小畑郁(なるしまフレンド)、7位の佐藤信哉(VC FUKUOKA)、8位の持留叶汰郎(thcrew)、9位の松田真和(VC FUKUOKA)、10位の荒瀧隆公(Innocent)など、昨年のトップ10入りした選手はもちろん今年の上位候補と見るべきだろう。近年安定して上位に食い込んでいる松木と佐藤のふたりは今年もVC福岡の同じジャージで走る。

海岸沿いのアップダウンで集団の絞り込みにかかる岡泰誠(イナーメ信濃山形)海岸沿いのアップダウンで集団の絞り込みにかかる岡泰誠(イナーメ信濃山形) photo:Makoto.AYANO先頭集団の前に出てスピードアップを図る佐藤信哉(VC FUKUOKA)と紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)先頭集団の前に出てスピードアップを図る佐藤信哉(VC FUKUOKA)と紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) photo:Makoto.AYANO


また宇都宮ブリッツェンの岡篤志の兄で、昨年のレースでも強さが光った岡泰誠(イナーメ信濃山形)は今年SBC Vertex Racing Teamのジャージで走る。つまり紺野元汰のチームメイトだ。この2人は、JBCFのJプロツアーレースなどではともにイナーメ信濃山形のジャージで走る普段からのチームメイト。岡の最近の好調ぶりは紺野とって好材料だ。そして同チームの高杉知彰は2019年Zwiftジャパンナショナルチャンピオンでもある。

対して高岡亮寛を支えるRoppong Expressもチーム力が充実している。結成3年目でチームワークも向上し、さらにレベルアップして高岡を支える。他チームも力のある選手の人数が揃うなか、エースをアシストするチーム力も結果を左右する要素になりそうだ。

2017年ツール・ド・おきなわ市民210km 高岡亮寛(Roppong Express)が6人のゴールスプリントを制し3連覇を達成、通算5勝目を挙げた2017年ツール・ド・おきなわ市民210km 高岡亮寛(Roppong Express)が6人のゴールスプリントを制し3連覇を達成、通算5勝目を挙げた photo:Makoto.AYANO
しかし、最終局面では個と個の力比べの要素が強い市民210km。下馬評から言って、昨年の14kmの独走で勝利をもぎ取った紺野元汰に対抗する最大のライバルはやはり高岡亮寛だろう。順当に言ってこの「おきなわ市民2強」の直接勝負、レース運びと力比べがレース展開の鍵を握ると予想する。相手よりも得意なポイントで逃げを仕掛けるのか、それとも最後まで勝負がもつれるのか。ともにフィニッシュに向かった場合、210kmの厳しい走りを経てからのゴールスプリント勝負は、単にスプリント力の優劣だけでは推し量れない勝負となる。

2強のほかにも優勝のチャンスを狙う強豪がひしめき合う状況は変わらない。リベンジに燃えるビッグスリーを含めて市民210kmクラスで注目すべき7人の優勝候補たちにレースに賭ける思いのコメントを貰ったので紹介しよう。

優勝候補選手たちのコメント

集団先頭に出て積極的に牽引する紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)集団先頭に出て積極的に牽引する紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) photo:Makoto.AYANO紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) 
去年はレースまでの調整、レース当日の調子、展開の全てがうまくいき、最高のかたちで優勝を飾ることができました。 しかし、今年は10月前半の台風の影響で自分が思い描くトレーニングを全くうまくできず、ようやく10月半ばから乗り込み出したものの、現段階では前年対比で70~80%といったところ。 まだ乗り込みが足りていないので、木曜日に現地入りし120kmほどトレーニングしましたが、上手くいけば当日までには前年比90%くらいに持っていけると思います。

今年もライバルはたくさんいますし、去年の優勝だけではまだ本当のおきなわチャンプとは言えないので、絶対王者や強豪トップアマレーサーと直接対決できるのが楽しみです! 勝利を狙うキーとしては今回は調子のいい岡 泰正誠選手や高杉知彰選手がチームメイトとして共に戦ってくれるのでとても心強いです。 臨機応変に動きチームプレイが上手くハマってチームの誰かが勝利してくれればと思っています。

もちろん今年も優勝は狙っていますが、まずはレースを楽しんで無事に帰って来ることを最優先に、結果もついて来てくれたらいいなと思っています!

2017年のトップ3。高岡亮寛(Roppongi Express)、2位松木健治(VC VELOCE)、3位佐藤信哉(VC Fukuoka)2017年のトップ3。高岡亮寛(Roppongi Express)、2位松木健治(VC VELOCE)、3位佐藤信哉(VC Fukuoka) photo:Makoto.AYANO高岡亮寛(Roppong Express)
2018年は10月に交通事故、レース中に落車と散々でした。ここまでの調整や結果を出せたレースを元にして分析すると、大磯クリテリウム、群馬(高石杯)・広島(JBCF)でのロードレース、平坦なグランフォンド世界選手権(イタリア、ヴァレーゼ)など、多様なレースで結果を出せた年でした。最後はツール・ド・おきなわに向けて距離と登りにフォーカスしてトレーニングを行い、体調は過去最高に近く仕上がってるはずです。

毎年強力なライバルたちばかりでレースには不安しかありませんが、もし「警戒すべき選手を2人に絞れ」と言われたら、紺野元汰と井上亮を挙げますね。近年レースが硬直しがちなので、厳しくも楽しいレースにしたいと思います。

レースへの意気込みとしては、今まで通りで頑張ります。事故・トラブルなく自分の力を出し切ることができれば最高です。

森本誠(GOKISO) 
2018年は勝負所の安波の上りを終えてからのアップダウンで落車にあってしまい、最終盤の勝負に絡めず、不完全燃焼でした。今年の調子は、直前のTaiwanKOM(タロコヒルクライム)等のレース結果からすると、過去表彰台に乗った時に比べると少し落ちるところは否めませんが、力の使いどころをコントロールして、勝負に絡めればと企んでいます。

2017年ツール・ド・おきなわ  6人の逃げグループが羽地ダム頂上に差し掛かると森本誠(GOKISO)が最後のチャンスにアタックした2017年ツール・ド・おきなわ 6人の逃げグループが羽地ダム頂上に差し掛かると森本誠(GOKISO)が最後のチャンスにアタックした photo:Makoto.AYANO
要注意選手としては、まずベースの力が抜きんでているのは高岡選手、井上選手、紺野選手、岡選手、そして、うまく走ってゴールスプリントもしくは羽地での勝負に持ち込みたいのは、寺崎選手、松木選手、佐藤選手などでしょうか。近年は市民210kmの参加者のレベルも上がっており、気温が30℃近くまで上がるとか、強い向かい風が吹くとかでなければ、慶佐次の補給所でも20名以上の選手が残りそうです。自分としては、なんとか最終盤まで脚を残す走りを心がけ、どこかでレースを決めるような動きを作るか、それに乗れれば!と思います。

松木健治(VC福岡)
今年は7月のニセコクラシックで優勝しており、北の北海道、南の沖縄のアマチュア二大タイトル獲得を目指して走ります。体重管理等は例年以上に順調にできており、過去最高のパフォーマンスが出せる状態まで持ってきています。今年も最強のアマチュアレーサーたち相手にどこまでやれるかが楽しみです。

7月のニセコクラシック140kmを制した松木健治。ツール・ド・おきなわとの2冠を狙う7月のニセコクラシック140kmを制した松木健治。ツール・ド・おきなわとの2冠を狙う photo:©️NISEKO CLASSIC
注目ライバルは高岡さん、井上さん、紺野さんあたりがやはり有力です。終盤の羽地ダムを中心とした攻防にうまく対処できるように立ち回り、自分の得意な展開に持ち込めたらチャンスはありうるかと思います。 毎年ながら有力選手による最長距離のレースに対応する体力とメンタルのしのぎ合いになるでしょうが、最強のアマチュアレーサー目指して最後まで諦めずにチャレンジしていきます。

井上 亮(Magellan Systems Japan)
昨年は勝負所の中盤で落車により他の選手を巻き込んでしまい、自身も完走できませんでした。このレースに向けて準備してきた方々の1年を台無しにしてしまい、申し訳なさしか残りませんでした。今年は春先までほとんどまともなトレーニングが出来ず、酷いコンディションでしたが、その後集中的にトレーニングを積むことでニセコクラシックでは3位に入ることができました。そのままトレーニングを継続してコンディションを上げていく予定でしたが、夏以降に不調に陥りました。

2017年ツール・ド・おきなわ。調子の良さを見せるもゴールスプリントで失敗した井上 亮(Magellan Systems Japan)2017年ツール・ド・おきなわ。調子の良さを見せるもゴールスプリントで失敗した井上 亮(Magellan Systems Japan) photo:Makoto.AYANO
この1ヶ月で何とか持ち直してきたかと感じていたものの、直前の山中湖サイクリングクラシックでは散々な内容だったので正直厳しいと感じています。ライバルに関しては昨年優勝の紺野選手、そしてもちろん高岡選手が力的には抜けていると思いますが、森本選手、松木選手ら昨年上位入賞者は確実に終盤まで残ってくると思っています。

天気予報通りであれば最後まで残った数人のスプリントになると予想しています。まずは事故なく誰にも迷惑かけずに無事完走したいです。その上でライバル達とお互いが力を出し尽くすようなレースができれば言うことありません。

小畑 郁(なるしまフレンドレーシングチーム)
昨年は個人目標から80%位の準備でのおきなわ本番でした。レース中盤での最有力の高岡さん、井上さんが中盤のアクシデントで遅れたのでレースが簡単になり、最終局面の羽地ダムまでは比較的簡単に残れた印象でした。その後は皆さんご存知、紺野選手の独走でレースが決まってしまいました。

高江を経て20人を越える人数がまだ残る先頭集団。右に小畑郁(なるしまフレンドレーシングチーム)高江を経て20人を越える人数がまだ残る先頭集団。右に小畑郁(なるしまフレンドレーシングチーム) photo:Makoto.AYANO
今シーズンは、初夏のレースが続くタイミングで機材トラブルなどで満足なレースができず、調子も上げ切れずにシーズンを折り返し、ベースの力不足を感じながら後半シーズンを迎えています。9月に入り若干持ち直してきていますが、今年も昨年並みの仕上がりだと思います。最有力3選手、紺野さん、高岡さん、井上さん。そして上位の常連の松木さん、若手の持留君、荒瀧君や古豪の西谷さんに注意してレースを進めて行きたいと思います。雰囲気に呑まれない冷静な走りを心掛け、勝ち筋を常に模索して頭を使ったレースが出来たらと思っています。

2017年大会では3位だった佐藤信哉(VC福岡)。例年コンスタントに上位フィニッシュしているが、優勝がまだ無い2017年大会では3位だった佐藤信哉(VC福岡)。例年コンスタントに上位フィニッシュしているが、優勝がまだ無い photo:Makoto.AYANO佐藤信哉(VC福岡)
努力してもそれが報われないこともある。そんなシーズンでした。コンディショニングに苦労したり、思うようにいかないことの方が多く、おきなわを前にして少し気持ちが途切れそうになりました。そんな時に台風被害に遭われた方々をニュースで見て、自分は自転車に乗れるだけでも感謝しなければならないと、改めて謙虚な気持ちでおきなわに向き合うことができました。

昨年は紺野選手の執拗な攻撃に屈し、勝負所の羽地ダムではもう脚が残っていませんでした。今年もエントリーリストを見ると成績上位選手がゼッケンナンバーの上の方に名を連ねていますが、それ以外にも有力選手は多数見かけます。ライバルの顔ぶれを見る限り、登坂で抜け出せる力も、スプリントの優位性も自分にはありません。ただ、おきなわはそれだけではないと思っているので、相手を冷静に見極め、局面ひとつひとつに集中して、少ないチャンスを狙っていきたいと思います。



オープン、マスターズのカテゴリー分けが新たなチャンピオンを生む?

140km、100km、50kmの部には新たに全年齢参加型のオープンクラスが設定されることに。各カテゴリーで年齢の壁を越えたNo.1を決めるクラスが登場する。更に、140kmと100kmには40歳以上のマスターズクラスも設定されることになった。参加人数の増加、リピート参加するベテランたち、そして年齢の枠を超えて挑もうという参加者たちの要望に応え、従来からあるエイジグループとのバランスをとった現実的なクラス分けだ。クラスが増えれば勝機は増える。新たなカテゴリー設定により新たなチャンピオンが誕生することになる。

2018年おきなわ  市民100kmオーバー40を制した宿谷英男(竹芝サイクルレーシング)2018年おきなわ 市民100kmオーバー40を制した宿谷英男(竹芝サイクルレーシング) photo:Satoru Kato2018年おきなわ 市民レース100kmアンダー39を制した川田直輝2018年おきなわ 市民レース100kmアンダー39を制した川田直輝 photo:Satoru Kato


昨年の市民レース100kmアンダー39優勝者・川田直輝、市民100kmオーバー40の優勝者・宿谷英男(竹芝サイクルレーシング)らの走りにも注目。市民140kmの優勝者・岩切弘輝(津末サイクル)は今年、市民210kmにクラスアップして出場する。

市民50kmクラスは平坦基調とあって勝負はゴールスプリントで決することが多く、スプリンター選手権の様相を呈する。今帰仁の坂、美ら海水族館の前後に待つ海岸線のアップダウンは上りの苦手なスプリンターをふるいにかける数少ないチャンス。人数を絞りたい意思があるならそこでどう集団をペースアップするか。それとも思い切って逃げを打つか。独走勝利の例は過去に何度もあるのが面白いところだ。

 市民レース50kmフォーティで5連覇を達成した白鳥興寛(ARCC)が 市民レース50kmフォーティで5連覇を達成した白鳥興寛(ARCC)が photo:Shingo FUJIMAKI市民レース50kmオーバー60で5度目の優勝を狙う福島雄二(ベステックス)市民レース50kmオーバー60で5度目の優勝を狙う福島雄二(ベステックス) photo:Shingo FUJIMAKI


大腿骨骨折から復帰し、19回目の連続出場でオーバー60で5度目の優勝を狙う福島雄二(ベステックス)、市民50kmフォーティーで6連覇を狙う白鳥興寛(ARCC)など、名物選手の存在がレースを盛り上げる。そしてかつての国際レースから数えて29回目の連続出場となる増田謙一(SHIDO-WORKS)は市民210kmに出場。32回大会の出走リストを見れば、いろいろな思いをもって出場する選手たちの顔ぶれが伺える。

いずれのクラスも年間を通して鍛錬を積み、入念に準備してこなければ勝利に絡むことはできない。どのクラスにもそれぞれのドラマがある。「ホビーレーサーの甲子園」と呼ばれるツール・ド・おきなわの主役は、紛れもなく市民クラスの選手たち。熱戦に期待しよう。

今年もシクロワイアードはモト随行撮影でフルカバーレポート

シクロワイアードでは今年もチャンピオンレース、そして市民レース各クラスで2台のオートバイによる随行撮影・取材を行います。撮影&レポートを担当するのはツール・ド・フランスのレポートなどでもお馴染みのフォトグラファー&シクロワイアード編集長・綾野 真、そして国内レースを精力的に撮影・レポートする加藤智。熱戦の模様を万全の取材体制によりフルカバーしてお届けします。

また、今年は公式サイト&YOUTUBE内で各レースのインターネットライブ映像配信が行われる予定だ。

text&photo:Makoto AYANO

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