10月25日に開催予定だったパリ〜ルーベが中止される。理由は開催エリアの感染症対策措置が過去最高レベルに引き上げられるため。9日、主催者が発表した。



今年、アランベールに熱狂は戻ってこない今年、アランベールに熱狂は戻ってこない photo:Kei Tsuji
北フランスの過酷な石畳を舞台にし、「北の地獄」または「クラシックの女王」と呼ばれるパリ〜ルーベの2020年大会中止が決定した。フランスで急増加する新型コロナウイルス感染者数を重く見た自治体の要請によるもので、同日予定されていた第118回男子レースと、第1回女子レースの両方が2021年4月11日へと持ち越されることとなった。

当初4月12日に予定されていたパリ〜ルーベは、初期の感染拡大を受け、新しいUCIカレンダーのもと10月25日に後ろ倒しした上で開催予定だった。しかしフランス政府は8日、新たにパリ〜ルーベのフィニッシュ地点であるリール・メトロポール都市圏を含む4都市で感染症対策を過去最高レベルに引き上げることを発表。10日から南部マルセイユや首都パリと同じく飲食店営業禁止を含む厳しい措置が講じられるため、開催断念という結論に達したという。

「非常に人気を集め、毎年熱狂に包まれるパリ〜ルーベは感染症拡大と戦うべく延期されていた。その中で我々を支えてくれた自治体やイベントパートナー、そして延期されたにも関わらず、クラシックの女王の開催を待ち望んでくれた全てのファンに感謝したい。2021年4月11日に、自転車会屈指かつ偉大なモニュメントを祝うべく、再び石畳でお会いしましょう」と、中止決定のプレスリリースには綴られている。

新規感染報告が1万8129件(8日)にのぼったフランス。地域の感染者が10万人当たり250人を超え、かつ集中治療室の病床の3割が患者で埋まった段階で警戒レベルが最高にまで引き上げられる。10日からは北部リールをはじめ、リヨンやグルノーブル、サン=テティエンヌの各地域が最高レベルとなる。

text:So Isobe

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