様々な新製品を目で見て、手に取りチェックできたサイクルモード。東京ビッグサイトに集った数多のブランドから、プロトタイプのロードバイクを持ち込んだフカヤ、サイクリストの新たな拠点をオープンさせることを発表した東京サンエス、最新ガジェットを一気に試せるブースを展開したガーミン、アミノ酸系サプリメントのカルノパワーを紹介しよう。



フカヤ:鋭意開発中のエンデュランスロード、比べて試せたブライトンのサイクルコンピューター

ダボスとギザロの新型バイクが注目を集めたフカヤブースダボスとギザロの新型バイクが注目を集めたフカヤブース
創業110周年という節目でダボス、ギザロブランドから、非常に多くのオリジナル製品をリリースしてきたフカヤ。特にダボスのネオランドナーD-604、ネオスポルティーフD-309、オールテレインM-605という3連作は、多彩な自転車遊びを提案する意欲作だ。

サイクルモードではそれぞれの遊び方に適したスタイルの装備が施され、各バイクでどのようなサイクリングを楽しめるか想像を膨らませられる展示となっていた。そして、ギザロの新型CXバイクGX-110の展示は、フカヤレーシングの竹内遼が実際にレースで使用したバイクが飾られていた。

プロトタイプ第1弾のエンデュランスロードが用意されたプロトタイプ第1弾のエンデュランスロードが用意された
ダボスの3車種は高い注目を集めていたダボスの3車種は高い注目を集めていた
オリジナルバイクを非常に多く開発したフカヤだが、その快進撃は留まることを知らない。既に新しいギザロ・ブランドのバイク開発を行なっており、そのファーストプロトタイプがサイクルモードに登場した。コンセプトはエンデュランスロードで、長距離ライド(ブルベ)などを視野に入れたバイク。

シクロクロスやブルベで活躍する三船雅彦さんがテストを行うモデルであるため、長距離ライドでの性能には期待できそうだ。また、ファーストプロトタイプでは、エンデュランスロードながら軽量性を追求し、強度等とのバランスを見極めたかったとのことだ。鋭意開発中のため、続報を心待ちにしたい。

ダボスとセッレイタリアがコラボしたSLR BOOST(左)ダボスとセッレイタリアがコラボしたSLR BOOST(左) idmatchを展開しサドルの選び方に一日の長があるセッレイタリアidmatchを展開しサドルの選び方に一日の長があるセッレイタリア

ブライトンのRider S500とRider750を実際に触れて確認できたブライトンのRider S500とRider750を実際に触れて確認できた フカヤがFIXPLUSの取り扱いを開始するフカヤがFIXPLUSの取り扱いを開始する


様々なブランドとコラボするダボスはセッレイタリアともタッグを組んでおり、オリジナルのヌバッグレザーを座面に採用したSLR BOOSTを用意した。近年のセッレイタリアはどのモデルにもSサイズとLサイズを用意しているため、既存のidmatchを発展させた方法でフィッティングを行なっているという。今回の展示ではサドルの選び方を示すボードが大きく存在感を示していた。

ブライトンは先日発表されたばかりのRider S500と、同グレードのRider 750を実際に試して比べられるデモ機を用意した。Rider S500はタッチパネル反応性が飛躍的に向上したことも特徴で、その違いを体験できたのは貴重な機会となっただろう。



東京サンエス:荒川沿いにコミュニティスペースを計画中

東京サンエスは埼玉県志木市の羽根倉橋にサイクリストが集えるスペースを作るという東京サンエスは埼玉県志木市の羽根倉橋にサイクリストが集えるスペースを作るという
サイクルモードと言えば東京サンエス。独創的なオリジナルパーツが集まり、エンスーなサイクリストから絶大な支持を集めてきた存在だ。どのような新作が生まれるのか楽しみにしながら訪れたブースには、プロトタイプのハンドルが展示されていた。

そのプロトタイプは非常に複雑な形状を描く、ヴェノ ボーダレスカーボンハンドルバーの進化版。バートップの形状などにアップデートが加えられており、より高い快適性を追求しているものだという。

2015年にリリースされたヴェノ ボーダレスカーボンハンドルバーは今のグラベルバイクにマッチしそうだ2015年にリリースされたヴェノ ボーダレスカーボンハンドルバーは今のグラベルバイクにマッチしそうだ ボーダレスカーボンハンドルバーのアップデートモデルのプロトタイプが展示されたボーダレスカーボンハンドルバーのアップデートモデルのプロトタイプが展示された

キャラダイスからリリースされた新作のシートパック。シートレールにクランプするステーが特徴だキャラダイスからリリースされた新作のシートパック。シートレールにクランプするステーが特徴だ 特許取得済みのレールが採用されている特許取得済みのレールが採用されている

キャラダイスはトップチューブバッグも一気にリリースキャラダイスはトップチューブバッグも一気にリリース ドロップハンドルで使えるサイズのバッグが登場したドロップハンドルで使えるサイズのバッグが登場した


このような複雑なカーブのハンドルバーは、グラベルが普及した今では多くのブランドが手掛けているが、2015年にリリースされたヴェノ ボーダレスハンドルで東京サンエスが先鞭をつけたと言っても過言ではない。登場当初から近年まではアバンギャルドな印象を持たれていたが、今回のサイクルモードでは好意的な反応が多かったという。グラベルの隆盛によって遊び方が多彩になると同時に、パーツのバラエティも富んできたということだろう。今後も東京サンエスのプロダクト開発から目が離せないと感じた。

また、東京サンエスが展開する老舗バッグブランドのキャラダイスから新作のバイクパッキング用バッグがリリースされている。注目は特許を取得したステーと組み合わせて使用するシートパック。ステーがバッグを支えてくれるため、安定性を向上させていることが特徴。取り外し作業なども簡単に行えるという。

若いサイクリストから独創的な形状のパーツが支持を集めたという若いサイクリストから独創的な形状のパーツが支持を集めたという
また、東京サンエスは荒川沿い、埼玉県志木市・羽根倉橋近くに「SAN-ESU BASE」を夏頃にオープン予定だという。サイクリストが気軽に立ち寄れるスペースとなってほしいという想いがあり、そのスペースの中心となるのがソフトクリーム店「KURU」。アイスを食べながらライドの休憩を楽しめるようになるだろう。他にも様々な企画を検討しているということなので、サイクリストの新たな拠点として期待したい。



ガーミン:パワーメーターのRALLYとタックスのスマートローラーのコラボブース

ガーミン、タックスブースはスマートローラーの試乗で賑わったガーミン、タックスブースはスマートローラーの試乗で賑わった
GPS搭載サイクルコンピューターのリーディングブランド、ガーミン。2021年の春よりタックスのローラー台の販売も担っており、今回のサイクルモードではガーミンとタックス両ブランドを組み合わせたスマートローラー中心の試乗を行なった。

ガーミンのサイクルコンピューターシリーズのEDGE130、530、830、1030Plusはもちろん、ペダル型パワーメーターRALLYは注目のアイテム。タックスは非常に高い人気を誇るNEO 2Tを筆頭にFLUXシリーズも多くのサイクリストが試したプロダクトだ。

RALLYで検出したデータをもとに行われるペダリング指南には多くの人が耳を傾けたRALLYで検出したデータをもとに行われるペダリング指南には多くの人が耳を傾けた
Kinofitの木下智裕さんによるペダリング講座が開かれたKinofitの木下智裕さんによるペダリング講座が開かれた
ブースではスマートローラーにデモバイクを装着し、そのバイクにはガーミンのサイクルコンピューターとRALLYが搭載されており、全てを一気に試せるというお得な機会となっていた。

Kinofitの木下智裕さんによるペダリング講座でもシナジーが発揮されており、RALLYから得たペダリングデータをサイクルコンピューターで確認し、木下さんがその場で改善案を提案。トレーニングを効率的に行えるプロダクトを展開していると実感できるブースだった。



カルノパワー:筋疲労回復に効果のあるサプリメント

ハマリ産業の「カルノパワー」マスコットのカルノちゃんと山崎敏正さん(左)、渕上記理子さんハマリ産業の「カルノパワー」マスコットのカルノちゃんと山崎敏正さん(左)、渕上記理子さん
関西でブレイク中のアミノ酸サプリメントがハマリ産業の「カルノパワー」。渡り鳥などの筋肉に含まれる成分カルノシンを配合した、筋肉の疲労回復を助ける効果が期待できるサプリメントで、国内ではカルノパワー製造元のハマリ産業だけが扱える成分だという。

ハマリ産業のアミノ酸サプリメント「カルノパワー」ハマリ産業のアミノ酸サプリメント「カルノパワー」 現役アスリートとして活躍中の山崎敏正さん(Dolpo代表)現役アスリートとして活躍中の山崎敏正さん(Dolpo代表)


幻のモスクワ五輪代表選手にして現在は関西を中心に様々なバイクライドを企画・アテンドする山崎敏正さん(Dolpo代表)も「寝覚めが良くライドに集中でき、回復も助けてくれる。こんなに効果が実感できるサプリメントには今まで出会ったことがない」と太鼓判。

元シルベストサイクルのキリちゃんこと渕上記理子さんはカルノパワーに惚れ込んでハマリ産業に入社、PR役を務めるまでに。アンチ・ドーピング認証インフォームドスポーツも取得済みだ。マスコットキャラクター「カルノちゃん」はサイクルモード会場で大人気だった。

text&photo: Gakuto Fujiwara, Makoto AYANO