エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)のジャパンカップクリテリウム優勝バイクを紹介する。2019年に続く2連覇を果たしたスプリンターの愛機は、スラムのRED eTAP AXSとボントレガーのAeolus RSLで武装したトレックの新型Madone SLRだ。



エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)とトレック Madone SLR。ジャパンカップクリテのパレード前にてエドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)とトレック Madone SLR。ジャパンカップクリテのパレード前にて photo:So Isobe
追い上げるアクセル・ザングル(フランス、コフィディス)を退け、2019年に続くジャパンカップクリテリウム連覇を果たしたエドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)。今回チームはエアロモデルのMadoneと軽量モデルのEmondaを両方持ち込んでいたが、スプリンターのトゥーンスは両日どちらもMadone SLRを選んでいた。

身長183cmのトゥーンスは58サイズのフレームをチョイス。ステム長110〜120mm/ハンドル幅420mmと思われるステム一体型ハンドルバーは、現行Madone専用ハンドルの供給が追いついていないため、旧世代Madoneの専用ハンドル。トゥーンス本人は「ハンドルバーはエアロが大事なので来年新しいのを使うのが楽しみだ」と話していた。

旧世代Madoneのステム一体型ハンドルを使用していた旧世代Madoneのステム一体型ハンドルを使用していた photo:So Isobe
スペーサーを差し込みハンドル高さを上げているスペーサーを差し込みハンドル高さを上げている photo:So Isobeボトルケージはボントレガーの名品「Bat Cage」ボトルケージはボントレガーの名品「Bat Cage」 photo:So Isobe


コンポーネントは一般販売品とクランクとブレーキレバーのロゴデザインが異なるスラムのRED eTAP AXSで、ギア構成はチェーンリング54/41T+カセット10-28Tとトップギア比5.4を実現している。

トレック・セガフレードはタイヤとホイールをチューブレス化済みで、トゥーンスはボントレガーのAeolus RSL 51ホイール(コゲルのベアリングでチューニング済み)とピレリのP-ZERO TLR(28c)という組み合わせでトップスピード67km/h(登り勾配)のスプリント勝負を制した。なお「いつでも低い気圧で走るのが好き」と繰り返していたトゥーンスの空気圧は常時5Bar以下。2位に入ったパリ〜トゥールでは前4.3、リア4.5だったという。

プロ供給用グラフィックが施されたクランクアーム。歯数は54/41Tプロ供給用グラフィックが施されたクランクアーム。歯数は54/41T photo:So Isobe
クランク長は170mm。欧米選手としてはかなり短めだクランク長は170mm。欧米選手としてはかなり短めだ photo:So Isobeハブはコゲル製品を使って回転チューニング済みハブはコゲル製品を使って回転チューニング済み photo:So Isobe

Aeolus RSL 51ホイールとピレリのP-ZERO TLR(28c)をセットAeolus RSL 51ホイールとピレリのP-ZERO TLR(28c)をセット photo:So Isobe
スプリンターとしては珍しくステム下に10mmスペーサーを入れ、サドルを限界まで前に出し、さらに欧米選手としてはかなり短い170mmクランクという少し変わったセッティングがトゥーンスのバイクの特徴。今年2月に発表されたeTap AXS Wireless Blips(追加シフトボタン)はハンドルのドロップ部分内側に取り付けられていた。

次回はジャパンカップ本戦で勝利したニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)のバイクを紹介します。

text&photo:So Isobe