本日開催のオンループ・ヘットニュースブラッドと、翌日のクールネ~ブリュッセル~クールネを境にベルギーは石畳クラシックシーズンに突入。前回覇者ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が不在のセミクラシック2連戦をプレビューする。



2月25日(土):オンループ・ヘットニュースブラッド(UCIワールドツアー)

新加入ディラン・ファンバーレ(オランダ)らでチーム2連覇を目指すユンボ・ヴィスマ photo:CorVos

オンループ・ヘットニュースブラッド2023男子コース photo:Flanders Classics
オーストラリアで開幕し、中東で開催中のUCIワールドツアーはついにヨーロッパに上陸。ヨーロッパの初戦かつ、フランドルクラシックの幕開けでもあるのがオンループ・ヘットニュースブラッドだ。

ベルギーのヘットニュースブラッド紙が1913年に創設したロンド・ファン・フラーンデレン(ツール・デ・フランドル)に対抗して、ヘットフォルク紙が1945年に創設したセミクラシックレースであり、2009年にヘットフォルク紙がヘットニュースブラッド紙と合併したことから現在の名称に改められた。そして2017年にHC(超級)からUCIワールドツアーに格上げされている。

レースは2018年からロンド・ファン・フラーンデレンのフィニッシュを踏襲するレイアウトが採用され、ヘントからニノーヴェを結ぶ207.3kmコースには12の登りと9の石畳”セクター”が詰め込まれている。勝負所はいずれも後半区間に凝縮されており、「レベルグ」「ベレンドリー」「フォッセンホール」「ミュール・カペルミュール」「ボスベルグ」らお馴染みの有名登坂がレース展開の鍵を握る。

アルノー・デリーとヴィクトル・カンペナールツ(共にベルギー)で勝利を狙うロット・デスティニー photo:CorVos

昨年は「ベレンドリー」でティシュ・べノート(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が動き、それを捉えペースの緩んだ集団からワウト・ファンアールト(ベルギー)が「ボスベルグ」を前にアタックし、初優勝を飾った。しかし今年ファンアールトはシクロクロス世界選手権に出場した影響で、ロードシーズンの開幕が後ろ倒しになったため不在。ユンボはべノートとクリストフ・ラポルト(フランス)、そして新加入のディラン・ファンバーレ(オランダ)にチーム2連覇を託した。

王者不在のレースで優勝候補の最有力と言われているのが20歳のアルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)だ。これがオンループ初出場かつ、主要クラシック未勝利のデリーだが今季既に3勝を挙げてる好調ぶりで、昨年5位のヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)と共にビッグタイトルを狙う。

ここまで既に3勝を飾っているアルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー) photo:CorVos

イヴ・ランパールト(ベルギー)をエースとするスーダル・クイックステップ photo:CorVos

その他にも今シーズン既に勝利を掴んでいるシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)やトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)、アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム)らが出場。またワールドチーム昇格後未だ勝ち星のないアルペシン・ドゥクーニンクのヤスペル・フィリプセン(ベルギー)やイヴ・ランパールト(ベルギー、スーダル・クイックステップ)に、今年限りでロードレースの事実上引退を発表したペテル・サガン(スロバキア、トタルエネルジー)も出場する。

また、今年からワールドツアーに昇格した女子レースも同日開催され、男子レースと同じくヘントからニノーヴェを目指す。短縮レイアウトながら、5ヶ所の石畳区間と終盤戦には9箇所の急勾配が詰め込まれる難コースだ。また今年から男女同額となった優勝賞金2万ユーロ(約290万円)もトピックの一つで、2連覇を狙う世界王者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)やロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス)、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)など豪華メンバーが集結する。



2月26日(日):クールネ~ブリュッセル~クールネ(UCI1.Pro)

オンループと同じベルギー・フランドル地方を舞台とするクールネ~ブリュッセル~クールネ photo:CorVos

オンループがクラシックハンター向けならば、翌日開催のクールネ~ブリュッセル~クールネ(UCI1.Pro)は比較的スプリンター向けと言える。こちらも手強い急勾配や石畳が詰め込まれているものの、後半50kmはオールフラットだ。

昨年、有名石畳登坂「オウデ・クワレモント」が取り除かれ、代わりに4箇所の新登坂が取り入れられたレイアウトは継続。そのためアタックを吸収した大集団によるスプリントバトルが大方の予想だ。

ロングスプリントで昨年大会を制したファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:CorVos

その優勝候補筆頭は、昨年勝者かつヨーロッパ王者になって戻ってきたファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)。そこにオンループからの連戦組であるデリーやクリストフ、ラポルトがどう絡んでくるか。更にフィリプセンは新加入のカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)と共に出場し、ブライアン・コカール(フランス、コフィディス)の動きも見逃せない。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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