ロット・デスティニーは4月22日、レナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー)の検体からアンチ・ドーピング違反となる物質が検出されたと発表。チームは同選手に対し一時的な競技停止処分を下した。



チームによる競技停止処分が下されたレナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー) photo:CorVos

「この処分は有罪判決(故意によるドーピングを認めたもの)ではなく、あくまでもMPCC(世界アンチドーピング倫理運動)のガイドラインに準じた処分だということを強調したい」。ロット・デスティニーは4月22日(土)、レナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー)について公式リリースでそうコメントした。

ファンイートヴェルトに対しアンチ・ドーピング違反の疑いが伝えられたのは4月21日のこと。今年の2月19日に行われたツール・デ・ザルプ=マリティーム・エ・デュ・ヴァール第19ステージの検体から禁止物質が検出され、チームは独自のプロトコルと2012年より加入するMPCC(世界アンチドーピング倫理運動)のガイドラインに基づき、同選手を一時レースから除外する決定を下した。

プレスリリースの中でファンイートヴェルトは「世界がひっくり返った気持ちだ。正直、何が起きたのか理解できていない。ドーピング検査でははっきりと鼻腔用スプレーの使用を伝え、以前にも使ったことがあった。僕自身いかなる不正行為についても承知しておらず、これが単なるミスであり、この悪夢が早く終ることを願う」と語っている。

ファンイートヴェルトは今年ロット・デスティニーの下部チームから昇格した21歳。昨年はU23版ジロ・デ・イタリアで区間優勝を挙げ、エリートカテゴリーでもシングルリザルトを連発する注目のベルジャンクライマーだ。

ロット・デスティニーは「選手と医療スタップと話し合い、良い結果となることを確信している。レナルト(ファンイートヴェルト)には(この処分により)最善の方法で自らの訴えを立証するための時間となる」とリリースを締めくくった。

本件について、現時点でUCI(国際自転車競技連合)から正式な発表はない。

text:Sotaro.Arakawa

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