ファンフルーテンが13kmの独走勝利　総合2位との差を3分まで拡大

前日勝者ニーダーマイヤーが落車し、レースを去ったジロ・ドンネ第6ステージ。精鋭集団から飛び出したアネミエク・ファンフルーテン（オランダ、モビスター）が独走勝利を収め、総合2位とのリードを3分3秒まで拡大した。

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クイーンステージで20歳のアントニア・ニーダーマイヤー（ドイツ、キャニオン・スラム）が金星を挙げた翌日、第34回ジロ・デ・イタリア・ドンネ（UCIワールドツアー）は第6ステージを迎えた。舞台はピエモンテ州カネッリを発着地点とし、3つの3級山岳を越える104.4km。しかし直前に道路工事のためコースは102.7kmに短縮され、最後の3級山岳は麓から700m（平均勾配7.7％）の位置にフィニッシュ地点が引かれた。

スタート直後からアタックと吸収を繰り返した後、21歳のペトラ・スティアスニー（スイス、フェニックス・ドゥクーニンク）がアタック。そこにリオ五輪のトラック競技、チームパシュートの金メダリスト（東京五輪では銀メダル）であるエリノア・バーカー（イギリス、ウノエックス・プロサイクリングチーム）が合流し、レースの半分を消化した時点でようやく逃げが成立した。

遅れてカーリーン・スウィンケルス（オランダ、ユンボ・ヴィスマ）ら2名が追走。それを見送ったメイン集団の後方では、ウルシュカ・ジガート（スロベニア、ジェイコ・アルウラー）の落車に前日覇者で総合2位のニーダーマイヤーが巻き込まれる。共にレースを去った2人に骨折はなかったものの、ニーダーマイヤーは歯にダメージを負い、ジガートは脳震盪を起こした。

逃げを捉え、再びひと塊となったプロトンからは、最後から2つ目の3級山岳、頂上まで残り1.8km地点（フィニッシュまで13.4km）でアネミエク・ファンフルーテン（オランダ、モビスター）がアタック。その登坂スピードにはファンフルーテンの繰り下げで山岳賞ジャージを着るニアム・フィッシャーブラック（ニュージーランド、SDワークス）もついていくことができず、ファンフルーテンが単独で頂上を通過した。

下りと平坦路でも一切スピードの落ちなかったマリアローザを着るファンフルーテンは、20〜30秒のリードを維持したまま700mの登りをこなしフィニッシュ。プロ通算101勝目を掴み取った。

「スプリンターにも勝機のあるステージで勝つことができ、とても嬉しい。そうならないように登りで仕掛け、チームの励ましに応える勝利を掴んだ」と喜ぶファンフルーテン。この独走勝利によって総合2位のヴェロニカ・エワーズ（アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB）との差を3分3秒まで拡大することに成功した。

また20秒遅れでフィニッシュした2位争いはスプリンターのロレーナ・ウィーベス（オランダ、SDワークス）が先着。與那嶺恵理（ヒューマンパワードヘルス）は15分36秒遅れの110位でジロ・ドンネ6日目を終えている。