逃げからツール初勝利を掴んだペリョ・ビルバオは「この特別な勝利をジーノ(メーダー)に捧ぐ」と涙ながらに語った。休息日に引退を発表したガロパンや棄権するというデマを否定したファンアールトなど、第2週目に突入した選手たちのコメントを紹介します。



区間優勝 ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)

念願のツール初勝利を飾ったペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

僕たちはこのステージに懸けていた。昨日、コース序盤の40kmを試走し、休息日明けの激しいレースに向けて準備をしていた。そして最初に形成された20名程度の集団にチームから5名が入り、チーム一丸となってアタックした結果、僕が逃げに乗った。順調に拡がっていったタイム差がある時から縮小をはじめ、それ以降は皆全力でローテーションを回した。

その後はニーランズが良いアタックを決めたものの、向かい風のなか力を使い果たしてしまったようだ。後続にいた僕たちは協力しながら彼を追い、ラスト3km地点で僕が最もスプリントがあると自覚した。だからオコーナーのアーリーアタックを自らで潰し、心を鬼にしてツィマーマンのスプリントを利用した。最後200mは頭を空っぽにして全力で踏み込んだよ。

ヘルメットに刻まれたジーノ・メーダーの名を指差すペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

そしてフィニッシュした瞬間、自分の内に抑え込んでいた感情が爆発したた。(ジャージの胸に書かれた#rideforGinoを指さしながら)ジーノ(メーダー)のことを思い、この特別な勝利を彼に捧げる。彼のことを考えてしまい、開幕までの2週間はツールに向けた準備に集中することができなかった。だが家族や娘のマルティーナが僕の心を穏やかにさせてく、ポジティブな力をこのツールに注いで良い結果を得たいと強く願った。

(故郷であるバスクでの)第1、2ステージで結果を求めたのだが、上手くはいかなかった。だからその後も機会を待ち続け、総合上位であることが障壁になるとも思ったが、構わず全力で逃げに乗った。最終的にそれが良い結果に繋がった。

プロ選手になって13年目で掴んだツールでの初勝利。本当に特別な気持ちがするよ。

区間2位 ゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)

スプリントを制し、ツール初勝利を飾ったペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

あとほんの少しだったのに。

区間3位 ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)

とても残酷な結果だし、忘れられないレースになった。今日は逃げに乗る予定ではなかったものの、逃げた選手たちと共に楽しんで走ることができた。このツールで最低でも一度、勝利に迫ることができた。スプリントになる前にアタックし、もっと上手く仕掛けることができれば成功しただろう。だがペリョ(ビルバオ)が全てに反応し、彼が逃げの中で最も強かったことを証明した。脱帽だよ。

区間4位&敢闘賞 クリスツ・ニーランズ(ラトビア、イスラエル・プレミアテック)

逃げ集団からクリスツ・ニーランズ(ラトビア、イスラエル・プレミアテック)が飛び出す photo:CorVos

どうしてもこの勝利が欲しかった。今朝から調子が良く、逃げに乗りたかった。単独となった後は最後まで行くことができるか不安の中、全力で踏み込んだ。僕らチームは8人全員が逃げからステージ優勝を狙う力があり、2日前にマイク(ウッズ)が挙げた勝利によってチーム全員に自信が満ち溢れていた。

区間5位 エステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)

いまは憤りと喜びがごちゃ混ぜになっている。ここは夢のツール・ド・フランス。ずっと夢見てきたレースで人生初のステージ優勝に迫り、しかし逃したことに落ち込んでいる。だが、次なるチャンスに向けて僕は変わらず戦い続ける。

ファンデルプールと追走集団を形成したワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)

ファンデルプールとファンアールトの2人が逃げグループを追走 photo:CorVos

ステージ序盤はタフな展開で、調子が良くなかったので逃げには乗らなかった。その後はチームプレイに徹し、トラブルの無い一日となった。それがチームにとって最も重要なことだ。(途中の追走は)マチューについていっただけ。下りでペースを上げた彼に僕も反応した。すぐさまプロトンとタイム差が生まれ、理想的な状況となった。コンディションは良いものの、脚の調子が勝利を狙うレベルにはなかった。逃げに乗ることができず残念だが、しょうがないことだ。

第二子が誕生し、ステージ直後にレースを去るという噂が流れたことについて

皆が周知の通り、妻が第二子の出産を控えている。レース後に電話して、妻は全て計画通りだと言っていた。この噂がどこから出回ったか知らないが、出産はツールの後を予定している。

―もし出産が早まった場合はどうするつもりなのか?

そんなのは考えるまでもない(妻の元に向かう)。

―チームバスに戻り、電話が来たらどうするのか?

確かにそれはレースとは違ったストレスだよね。だが、レースを走れば混沌とした展開に100%の集中を持って臨むことがきている。噂の出処は分からないが、どうやら誰かが僕をツールから排除したいようだね(笑)。

休息日に今季限りでの引退を発表したトニー・ガロパン(フランス、リドル・トレック)

11度目のツールに臨むトニー・ガロパン(フランス、リドル・トレック) photo:CorVos

昨年の冬から引退を考えていた。あらゆるトレーニングが辛くなっており、それ以来引退について考えるようになった。春のクラシックシーズン後、自分を追い込み肉体的に良いレベルに達することができたが、精神的には厳しかった。この結論にはチームや家族、友人と共に達したもの。長いプロ選手生活を送り、次なるステップに行く準備はできている。何か全く新しいことをする予定だ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.

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