ロドリゲス「得意な下りを活かした勝利」ヴィンゲゴー「僕らの力は拮抗している」

「クフィアトコフスキのアシストが勝利に繋がった」とカルロス・ロドリゲスはチームメイトへ感謝を述べた。モトバイクにアタックを阻まれ「少し残念」と語るポガチャルなど、ツール第14ステージを選手のコメントで振り返ります。

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区間優勝＆総合3位　カルロス・ロドリゲス（スペイン、イネオス・グレナディアーズ）

素晴らしくて言葉がない。ツール出場がまず僕の夢だった。その世界最高のレースで勝利だなんて本当に信じられない。僕の力を信じ、サポートしてくれたチームに感謝したい。チームの力がなければこの勝利は不可能だった。

―最終山岳ジュー・プラーヌで先頭の2人から遅れ、その後追いつけると思っていたか？

まさか。絶対に無理だと思った。でも登りでベストを尽くすために自分のリズムを保ち、下りをできるだけ速く駆けた。（先頭の2人が）牽制したので僕は全力でフィニッシュを目指した。それに僕自身、ダウンヒルは得意なのでその強みを活かしたかった。落車したくなかったので限界のギリギリを攻め、それでも何箇所かのコーナーではヒヤッとした瞬間もあった。その結果がこの勝利に繋がりスーパーハッピーだよ。

―前日のクフィアトコフスキの勝利がモチベーションに繋がったか？

もちろんだ。だが昨日の勝利だけでなく今日のチームの走りが僕の力となった。逃げに乗っていた彼（クフィアトコフスキ）は僕をサポートするためにメイン集団に戻ってきてくれ、10分間で3度もチームカーに戻りボトル運びをしてくれた。そういった素晴らしい走りが（勝負を分かつ）違いを生むんだ。彼のアシストがこの勝利に繋がったのだと思う。

今日の目標は総合タイムを稼ぐことだった。それもまた達成することができたので、その面でも今日の結果がとても嬉しい。いまはこの勝利を喜び、明日のステージに向けて回復に努めたい。なぜなら明日も厳しいステージが待っているのだからね。

区間2位＆総合2位＆マイヨブラン　タデイ・ポガチャル（スロベニア、UAEチームエミレーツ）

今日も僕らのチームはその強さを発揮し、完璧ではないものの良い日となった。また多くのことがあったレースから学ぶことができ、ポジティブな考えを持って明日のレースに臨むことができる。

明日もまた厳しいステージとなり、その後には個人タイムトライアルやロズ峠（第17ステージ）も待っている。また第20ステージと勝負が決まるステージはまだ4つもある。接戦になるだろうが自信はあるよ。

ジュー・プラーヌの頂上手前で行く手を阻んだモトバイクについて

長い登坂の末（に仕掛けたあのアタックが）、無駄打ちになってしまった。決死のスプリントだったこともあり、少し残念に思う。だが（あのスプリントが決まっていたとしても）最終的な結果は変わらなかったと思う。その後は脚がなく（頂上で）ボーナスタイムを争うことができなかった。アタックは失敗に終わってしまったものの、しょうがないよね。

区間3位＆マイヨジョーヌ＆マイヨポワ　ヨナス・ヴィンゲゴー（デンマーク、ユンボ・ヴィスマ）

今日はマイヨジョーヌを守ることができた良い日となった。そして素晴らしい走りをしてくれたチームメイトに感謝したい。僕らは今日、レースを厳しいものにしたかった。そして最終的にポガチャルから1秒を奪うことができて嬉しいよ。

彼の加速力は凄まじく、ついていくことができなかった。だが幸運にも自分のペースで登り、追いつくことができた。僕らのレベルは拮抗しており、それが素晴らしい戦いをもたらしている。僕ら2人は本当に強い。

区間4位＆総合5位　アダム・イェーツ（イギリス、UAEチームエミレーツ）

ジュー・プラーヌの頂上でチェーンが外れてしまい、すぐに先頭に追いつくのが遅れてしまった。だが、チームとして良い戦いをできたと思う。

ポガチャルの進路を塞いだモトバイクについて

酷いことだと思う。僕も（同じ登りで）モトバイクに道を妨害されたし、レースにこれほどモトバイクが必要な理由がわからない。でもツール・ド・フランスはサーカスだし、それもレースの一部なのかな。

区間6位＆総合4位　ジャイ・ヒンドレー（オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ）

（レース序盤に発生した）落車の後、一日を通して痛みに苦しめられた。深刻な怪我ではないと思うし、おそらく筋肉に問題があるのだろう。特にダンシングする時に痛みが酷い。もちろん今日のような（総合争いに重要な日に）落車するのは理想的ではないが、これもレースの一部だ。また悪い状況であってもなんとか乗り越えることができた。明日にどう影響をするか見てみよう。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos