前回ではブライトンの新型サイクルコンピューター"Rider 750SE"の前作より進化したポイントなど特徴にフォーカスを当て、その中で今作の注目ポイントはナビゲーションのオフラインリルート機能と紹介した。今回のページでは、Rider 750SEを使いこなす上で欠かせないオフラインリルート機能に着目し、ナビゲーションシステムの使い方を学んでいこう。



ブライトン Rider 750SEから登場した新機能「ナビルートの自動再計算」をチェック


Rider 750SEのナビゲーションシステムの使い方

ナビゲーションシステムを使うためには、まずスマホアプリの「Active」とブライトンのアカウントはほぼ必須。スマホとの連携を済ませてしまえば数多な機能を活用することができ、この記事で紹介する物以外でもサイクルコンピューターの力を引き出すことができるため、Rider 750SE購入とスマホアプリのダウンロードはセットとして考えてもらいたい。もちろん今回の記事はActiveの利用が必須だ。

さてRider 750SEでナビゲーションを使うためには以下の2つの方法が存在する。

1:スマホアプリからルートをサイコンにダウンロードして使うパターン
2:サイコンでルートを作成するパターン

Activeアプリでルートを作成するためのファーストステップ

実際に目的地を検索してルートを作成しよう

パターン1の場合は、Activeで作成したものだけではなく、ストラバと同期したものや、他のサービスからダウンロードしたルートデータをActiveにアップロードし直した物を利用することができる。他サービスを駆使しているサイクリストや、細かくルートをコーディネートしたい方はこちらを試そう。

パターン1で最も簡単にナビルートを作ることができるのは、Activeアプリ標準のルート作成機能だ。任意のスタート地点と終点(経由地)を指定すると自動的にルートを生成してくれる便利な機能であり、通り道にこだわりがない場合は最も使いやすいことが特徴だ。

ルートは地図をタップするだけでも作成でき、直感的に操作することも可能だ

以上のステップでナビルートを生成し、名前をつけて保存したら、後はそのデータをRider 750SEに移すだけ。サイコンにデータを転送したら、サイコンからナビをスタートさせればOKだ。

パターン2の場合は「地図上の任意の地点にピンを置いて作成」もしくは「音声検索で目的地設定」の2つから行える。どちらもルートを作成したら、保存という流れではなく、そのままナビゲーションがスタートする設計となっているため、現場で行き先を変えた時などにぴったりの機能だ。

Rider 750SEでナビルートを作成する

さて、ルートナビゲーションの用意ができたら、後は走り出すだけ。サイクルコンピューターの案内に従い、目的地に連れて行ってくれる。しかしナビゲーションに従っていても曲がり角を見逃して、ルートから外れてしまう経験もあるはずだ。もし下り坂で曲がり角を通過してしまった場合、元のルートに戻るために登り直すのも億劫で、回り道がわかれば…と思うことも珍しくない。

そんな時にはサイコンが自動的にオルタナティブなルートを提案してくれると助かるはず。そんな機能がブライトンのサイクルコンピューターRider 750SEに搭載された。

画面上ではルート再検索と表示される

リルートされた道のりは青いラインと矢印で教えてくれる

つまりナビゲーションを使用中にサイコンが導く道から外れた場合、Rider 750SEは新たなルートを計算してくれるというもの。Activeアプリと未接続=オフラインで使用できることが最大の魅力で、電波が心許ないエリアでもしっかりと別ルートを教えてくれる。

実際に使用した印象では、このリルート機能を表現する言葉は「ナビゲーションのルートに戻るための機能」が適している。当然のような言葉だが、「目的地までの別ルートを作成」してくれるわけではないことには気をつけたい。そのため道を逸れた直後は、引き返すルートを導き出すことが多い(つまり、下り坂で道を外してしまった場合は登り返す必要がありそうだ…)。


これによって不便ということは一切なく、目的地へと続く道が把握できているだけでもストレスが小さくなるのは間違いない。確実にルートを提案してくれるため、案内にない道に突き進むアドベンチャー的な楽しみ方もできそうだ。

ナビ機能使用中はクライムチャレンジを使いこなそう

クライムチャレンジは勾配変化を直感的に把握できるようになっている

登りの詳細情報まで教えてくれるのはありがたい

ブライトンが展開する新型サイクルコンピューターにはクライムチャレンジ機能が搭載されている。これはRider S500からの機能であり、Rider 750SEでも引き続き採用された。

「クライムチャレンジ」は頂上までの残り距離や、走行中の斜度といった数値のデータに加え、斜度ごとに色分けされた登坂の高低図などは、シリアスに走る方のタイム計測や、のんびり走る方のペース配分などに役立てられることが魅力。

特にカラフルな高低図は、進む先にどのような斜度の坂が待ち構えているのか一目でわかるため、斜度の変化に対して心の準備が行える。ヘアピンカーブを曲がった先が突然激坂で心が折られる心配も少ないだろう。

このようにナビゲーションシステムには多彩な機能が採用されているため、購入したならば、まずはなんでも使ってみることが使いこなすときのコツだ。

次回はRider 750SEで表示できる項目のおさらいと、進化したクイックステータス画面について紹介する。

Vol.1:ハードとソフトの両面から進化を遂げたブライトンのRider 750SE 基本操作や美点に迫る
リンク