「春に負った怪我から復活し、掴んだ勝利は特別」とスプリント勝利を掴んだフアン・モラノは語る。リードアウトを務めたオリヴェイラやボーナスタイムを獲得したログリッチなど、ブエルタ第12ステージを終えた選手たちの言葉を紹介します。



区間優勝 フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)

勝利を掴んだフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

チームに感謝している。彼らは今日素晴らしい走りを見せ、僕を勝利へと導いてくれた。だからこの勝利はチームと僕の家族に捧げたい。昨年ブエルタで飾った勝利はもちろん、今年の勝利も本当に嬉しい。今年の春に落車し、その怪我からの復帰は辛いものだった。しかし努力を積み重ねてこの大きな勝利を掴むことができた。

区間2位&ポイント賞ジャージ カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)

photo:CorVos

あまり言う事もないが、とにかくチームは良い走り見せてくれた。最後は凄い勢いで追い抜いていったUAEの選手と接触し、その弾みでチェーンが外れてしまった。なんとか戻すことができ、力強いスプリントをすることができたのだが、勝つには遅すぎた。

僕自身の調子は良く、チームは僕をフレッシュな状態でフィニッシュ手前まで導いてくれた。だが最後はアンラッキーなメカトラに見舞われ、自分のスピードを披露することができたが、勝利には不十分だった。区間3勝目を逃して残念だが、ポイントを稼ぐという目標は達成することができた。

チェーンが落ちたのは、ぶつかった瞬間にバイクが上下したことが原因だろう。でもそういうこともあるのがレースだ。

モラノを勝利へと導いたルイ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)

モラノと勝利を喜ぶルイ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

チームは総合争いにフォーカスしているから、スプリント要因は僕とモラノの2人だけだった。第1週目は厳しいステージの連続で、落車も発生した。そんな厳しいステージを自分自身が乗り越えられるのかと不安にも思った。だが何とかここまでたどり着き、友人かつチームメイトをグランツールという大舞台で勝利に導くことができた。本当に嬉しいよ。

最終スプリントは混沌としており、僕たちの作戦は集団の左から行くことだった。それは風が右から吹いており、最後に緩やかな左コーナーがあったから。また最後は若干の向かい風となっていたため、スプリントするタイミングが重要だと思っていた。だが、残り500m地点でクレイジーな状況にある集団の中に入ることが難しかったんだ。

このチームで過去5年に渡り、数多のリードアウトを務めてきた。その中で何度も2位や3位が多かった。ブエルタでチームに勝利をもたらすことができ、本当に誇りに思うよ。

総合3位&ヤングライダー賞 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

photo:CorVos

日々、ユンボ・ヴィスマの誰かが僕の背後に来て、僕の様子を伺っているんだ。だからこれ以上手の内を明かすようなことはしない。

明日のピレネー山脈でのレースは楽しみだ。なぜなら初めて登るからね。僕にとって新しい章の始まりと言える。とても興味深い日となる。

中間スプリントでボーナスタイムを獲得したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)

プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos

少しでもタイムを稼いでおきたいと思った。あの動きは計画していたものではなく、集団前方にいたので狙いにいったまでだ。

―スプリントしたことによる脚の疲れは感じたか?

全然。それに例え疲れたとしても気にしない。

マイヨロホ セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)

リラックスした表情で走るセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos

―ツール・ド・フランスの総合優勝者(ヴィンゲゴー)にボトル運びをしてもらう気持ちを教えてくれ?

とても光栄だよ(笑)。真面目に答えると、ヨナス(ヴィンゲゴー)とプリモシュ(ログリッチ)は僕にアドバイスと共に自信を与えてくれている。また、彼らは僕の力を信じてくれている。僕らは互いを助け合っているということだ。

―明日は攻めに出るか?それともマイヨロホを守る走りを心がけるのか?

いまの時点でどちらと言うことは難しい。僕たちのチームには3人の総合リーダーがおり、自分の調子も見てみないと分からないのが正直なところだ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, Unipublic

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