9月12日の朝、ユンボ・ヴィスマのナータン・ファンホーイドンク(ベルギー)が自動車を運転している最中に体調を崩し交通事故を起こした。一時的に昏睡状態に陥っていたものの、チームはその後ファンホーイドンクが意識を戻し、怪我もなかったと発表。事故のきっかけとなった体調不良の原因を突き止めていくと話している。



2年連続でツールでアシストを務め、ヴィンゲゴーの総合優勝に貢献したナータン・ファンホーイドンク(ベルギー) photo:CorVos

ナータン・ファンホーイドンク(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が交通事故を起こしたのは9月12日(火)の朝8時半頃。地元メディアのSporzaが伝えたところによれば、ファンホーイドンクは妊娠中の妻を乗せて故郷エッセンに近いカムルトハウトを運転中に体調を崩し、周囲の車5台に衝突。その場でのAED措置によって蘇生し、その後アントワープ大学病院に搬送。一時的に人口昏睡状態に置かれたものの、現在は目を覚ましているという。

地元警察によればファンホーイドンクは心臓発作を起こした可能性があり、ユンボ・ヴィスマは彼に事故による怪我がなかったこと、そして健康状態が危機的ではないこと、さらに事故原因となった体調不良の原因を突き止めていくとSNSに投稿。幸い同乗していた妻にも怪我はなかったほか、巻き込まれた車に乗っていた全員が軽傷、または無傷で済んだという。

ファンホーイドンクは、ロンド・ファン・フラーンデレン通算2勝のエドウィグ・ファンホーイドンクを叔父に持つ27歳。クラシックハンターとして頭角を顕し、現チームではワウト・ファンアールト(ベルギー)の名アシストとしてワンデーレースからグランツールまでをサポート。加入年の2021年はプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)のブエルタ・ア・エスパーニャ制覇を助け、直近2年のツール・ド・フランスではヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)の総合連覇をアシストしていた。

ブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージで勝利したヴィンゲゴーは「この勝利が素直に嬉しい。今朝、僕の親友に関する悲しいニュースが入ってきた。彼のためにも勝利が欲しかった。その後、彼は危機は脱し、僕やチームはいま安堵に包まれている」とレース後にコメントを残している。

text:So Isobe

最新ニュース(全ジャンル)