ロット・デスティニーのエーススプリンターであるカレブ・ユアン(オーストラリア)がジェイコ・アルウラーに移籍する。契約期間は2024〜25年までの2年間。プロデビューを果たした母国チームへ6年振りの復帰となる。



ジェイコ・アルウラーへの復帰を発表したカレブ・ユアン(オーストラリア) photo:CorVos

2018年にミッチェルトン・スコット(現ジェイコ・アルウラー)を離れ、ロット・スーダル(現ロット・デスティニー)に加入したカレブ・ユアン(オーストラリア)。2019年のツール・ド・フランスでは最終日を含む3勝を挙げ、2020年は区間2勝と期待以上の成績をチームにもたらした。

しかしジロ・デ・イタリアで区間2勝の勢いのまま臨んだ2021年のツールでは、落車によって第3ステージで棄権。翌2022年は完走したものの未勝利、そして今年は倦怠感を理由に第13ステージでレースを去った。

その直後にロット・デスティニーの代表を務めるステファン・ヒューロ氏は、ユアンの不調や性格的な面を批判。そのため2024年末まで契約が残っていがらもユアンの今季限りでの退団が噂されており、正式に退団が発表された。また、今シーズンここまで10勝を挙げている21歳のスプリンター、アルノー・デリー(ベルギー)の台頭もユアンの退団に影響していると思われている。

6年振りの復帰となるカレブ・ユアン(オーストラリア) photo:CorVos

そしてこの度、ユアンの古巣であるジェイコ・アルウラーへの復帰が発表された。「グリーンエッジ(ジェイコの組織名)に戻ってくる意味は大きい。プロキャリアをスタートさせたこのチームで僕は、たくさんの成功を収めてきた。またオーストラリアの文化と英語が主言語であるチームに戻ってくることができて嬉しいし、オーストラリア人として母国籍のチームで走ることは特別に感じる」と、6年振りの復帰についてユアンはそう語った。

ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)とマイケル・マシューズ(オーストラリアという2人のスプリンターがいるジェイコ。特に注目されるのは同じピュアスプリンターであるフルーネウェーヘンとの棲み分け、特にツールのメンバー争いだが、チームの代表であるブレント・コープランド氏は「カレブとディランの2人が出場する全てのレースで勝利を狙うことになる」と、序列などについての明言は避けた。

text:Sotaro.Arakawa

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