3年の休止期間を経て、ついにツアー・オブ・グワンシーがUCIワールドツアーとして再開。中国を舞台とする6日間レースの初日は集団スプリントに持ち込まれ、ジョナサン・ミランやサム・ベネットらを抑えエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が勝利した。



4年振りの開催となったツアー・オブ・グワンシー photo:CorVos

新型コロナウイルス感染症の流行により、2019年を最後に休止していたグリー・ツアー・オブ・グワンシー。ベトナムと国境を接する中国南部の広西チワン族自治区を舞台に、アジアで唯一のUCIワールドツアーレースが4年振りの開幕を迎えた。

コースは平坦路が主となる2019年大会とほぼ同じレイアウト。しかし第4ステージは1級山岳(距離2.5km/平均7.2%)にフィニッシュして第5ステージも山岳が登場するため(フィニッシュ手前は平坦路)、スプリンターの他にイバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)やヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)など総合選手たちも集った。

北海市の平坦路を巡る第1ステージ photo:CorVos

ドリース・デボント(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)らが逃げ集団を形成した photo:CorVos

初日は新興港湾都市である北海市を巡る平坦ステージ。ドリース・デボント(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)ら4名が逃げを形成し、メイン集団はオラフ・コーイ(オランダ)のユンボ・ヴィスマや、同じく若手スプリンターのアルノー・デリー(ベルギー)を擁するロット・デスティニーが牽引した。

ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)やトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)というワールドツアーに相応しい豪華選手の牽引により、プロトンは残り16kmで逃げを吸収。大方の予想に違わず勝負は集団スプリントに持ち込まれた。

プロトンは終始ユンボ・ヴィスマやロット・デスティニーが牽引した photo:CorVos

高層ビル群に囲まれた、幅広い4車線道路をフィニッシュに向けて突き進むプロトン。先頭が激しく入れ替わるなかフラムルージュ(残り1km)を通過し、残り200m地点からジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が真っ先にスプリントを開始した。

エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)のリードアウトを務めるジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が差を縮め、発進したヴィヴィアーニが残り50mでミランに並びかける。ミランをフィニッシュ手前で追い抜き、サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)ら強豪スプリンターらも退けたヴィヴィアーニが初日勝者に輝いた。

スプリントを制したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

「チーム全員が僕のために走ってくれるようになるまで、ある程度の我慢は必要だった。だが、(区間1勝を挙げた)クロ・レースとこの大会でようやくその時が来た。また、僕は皆が信じるに値する選手であると示さなければならない。そしてこの勝利によってその役割を果たせたと思うよ」とヴィヴィアーニは勝利を喜ぶ。また「イネオスに移籍したのは来年のパリ五輪で最大限のサポートを受けるため。気心知れた仲間と、皆が僕に協力してくれる環境が欲しかったから」とチームへの感謝を語った。

なお、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティのヘルベン・テイッセン(ベルギー)とマディス・ミケルス(エストニア)の2名が中国人に対して侮蔑的なポーズを取り、その姿をSNSに投稿したとしてチームが自主的に棄権処分を下した。

チームメイトと勝利を喜ぶエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
グリー・ツアー・オブ・グワンシー2023結果
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) 3:01:56
2位 ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)
3位 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)
4位 アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)
5位 オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)
個人総合成績
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) 3:01:46
2位 ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) +0:04
3位 ドリース・デボント(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)
4位 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) +0:06
5位 オメル・ゴールドスタイン(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) +0:07
その他の特別賞
ポイント賞 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)
山岳賞 フレデリク・ワンダール(デンマーク、ボーラ・ハンスグローエ)
ヤングライダー賞 ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)
チーム総合成績 アルペシン・ドゥクーニンク
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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