生粋の「逃げ屋」として知られるトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)が「2024年が現役最後のシーズンとなる」と発表。来年に向けた最大の目標をカタルーニャ1周レースとブエルタでのステージ優勝だと語った。



2024年を最後に現役を引退するトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー) photo:CorVos

「プロ選手として16度目となる2024年シーズンが現役最後となる。(来年の)最大の目標はボルタ・ア・カタルーニャでの6度目のステージ優勝と、ブエルタ・ア・エスパーニャで2度目の勝利。それ以外も毎レース楽しみながらプロ最終年を走りたい」と、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)は自身のSNSに投稿した。

2009年にトップスポート・フランデレン・メルカトル(現フランダース・バロワーズ)でプロデビューしたデヘントは、これまでグランツールに24回出場(うち21度の完走)。2012年のジロ・デ・イタリアでは総合3位に入る力を見せたものの、その後はプロトン屈指と呼ばれる”逃げ”から数々の勝利と名勝負を披露。その結果ツール・ド・フランスで2度の勝利を含む全グランツールでのステージ優勝を達成した。

2019年ツール第8ステージで逃げ切り勝利を決めたトーマス・デヘント(ベルギー、当時ロット・スーダル) photo:CorVos

デヘントの勝利の中でも特に語られるのは2019年のツール第8ステージ。中央山塊の7つのカテゴリー山岳が詰め込まれた厳しいコースで、ファーストアタックを決めたデヘントは4名の逃げ集団を形成し、他の選手たちがメイン集団に捕まるなか逃げ切り勝利を掴んだ。

そして先日11月6日に37歳の誕生日を迎えたデヘントがプロ最終シーズンで狙うのは、過去5度のステージ優勝と抜群の相性を誇るボルタ・ア・カタルーニャと、ブエルタでのステージ優勝だ。

2022年ジロで10年振りとなるステージ優勝を飾って以降は勝利から遠ざかっており、今年はチームメイトのアシストや集団牽引に注力するレースが続いたデヘント。所属するロット・デスティニーはデヘントの投稿に「共に素晴らしいシーズンにしよう」とメッセージを送っている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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