エンヴィとトタルエネルジーが機材パートナーシップを締結。定評あるホイールやハンドルはもちろん、同社のオールロードフレームであるMELEE(メレ)をチームバイクとして供給することとなる。



チームバイクイメージ。オールロードのMELEEにSESホイールとハンドルを組み合わせる (c)ダイアテック

今シーズン、タデイ・ポガチャル(スロベニア)擁するUAEチームエミレーツにホイールやハンドルを供給していたエンヴィが、来季さらなる飛躍へ。フランスの老舗プロチームであるトタルエネルジーに2024年と2025年の2年間、フレームとホイール、そしてハンドルなどコンポーネント一式を供給することとなった。

チームが使うのは今季デビューしたMELEE(メレ)。同社史上初となるフレームブランドとしての最高峰ロードレース参戦となり、SES エアロ・ロードバーなど一体型またはセパレートタイプのハンドル/ステムを組み合わせるという。ホイールセットも同社が誇るSESシリーズ(SES2.2 / SES3.4 / SES4.5 / SES6.7)をコースに応じて使い分ける。

バイクはブラックxブルーになる見込み (c)ダイアテック

このニュースで最も注目すべきは、UCIワールドチーム史上初めてグラベルユースも視野に入れたオールロードがチームバイクとなることだ。BBハイトは通常のレースバイクよりも低く、ヘッドチューブとリアセンターは少々長め。35cタイヤを飲み込むクリアランスなど、プロレースを想定しない部分があることも事実。プロ選手用ジオメトリーのモデルが作られるのか、そしてエンヴィのラインナップに無いタイムトライアルバイクをどうするのかも含め注目したいところだ。

ハンドルは一体式もしくはセパレートを選べるという (c)ダイアテック

「ENVEのホイールは世界最高と評価されており、私たちは非常に興味を持っていました。10月にチーム本部でENVEのエンジニアとの議論を行いました。私たちの技術者とライダーはENVEの迅速な対応に感銘を受けましたし、ライダーによるテストも非常に好評で、バイクに関しても非常に高い技術力であるとライダー達も認めています」とプレスリリースで語るのはジャンルネ・ベルノードー氏だ。

「この革新的なブランドとチームを結びつけることができて嬉しいです。私たちは構造から多くのことを学び、重要な研究開発作業を通じて素晴らしい結果を得るための同じモチベーションを持っています。私たちのこのコラボレーションは、将来の勝利に貢献するでしょう。これは始まったばかりの美しく野心的なコラボレーションです。ENVEは私たちと同じように、現代性と革新性に生きています。私たちは美しい物語を書くことができると確信しています。私たちのパフォーマンス部門と彼らの研究開発部門は、次の2シーズンにわたって協力していくことになります。シーズンの開幕を待ちきれません」とも話している。

text:So Isobe