11月7〜8日の2日間、北海道北見市を中心にオホーツク地域で行われたサイクリング環境整備のための実証実験。そのサービスの利用、推奨コースの試走を行うために開催されたモニターライド。全日本王者が「北見一周コース」を走る一方、お洒落なカフェやベーカリーを繋ぐ満腹ライドへ出かけた女子チームの絹代さんからレポートが届きました。



今回、北見市にて実施されたモニターライド。今回のツアーにはいくつかの新たな試みが取り入れられている。その一つが空港から北見市内への輸送サービス。自転車を専用の袋やケースに入れ公共交通機関に乗せることを輪行と呼ぶのだが、今回はクロネコヤマトによるセミハード輪行ケースの輸送サービスのテストから始まった。

自転車を入れるケース。大切な自転車をしっかり守ってはくれるが、移動時の持ち運びが課題自転車を入れるケース。大切な自転車をしっかり守ってはくれるが、移動時の持ち運びが課題
特に中国、台湾、オーストラリアから来る富裕層のサイクリストは、自転車をプラスチックで成型された専用の大型輪行ケースに入れ、飛行機で持ち込むことが多い。だが、この輪行ケースは非常に大きく、国内の通常宅配サービスを利用したり、リムジンバスに乗せたりすることは難しく、目的地の空港到着後の移動が大きなハードルとなっていた。

現状では、インバウンドのサイクリストは輪行ケースを含めた荷物を運ぶためのトラックを随行させるような団体での動きが多いのだが、個人旅行も取り込むためには、輪行ケースの運搬が課題となっていた。

女満別空港に到着!今回の男性班はロードの全日本チャンピオン経験者2名女満別空港に到着!今回の男性班はロードの全日本チャンピオン経験者2名
荷物、輪行ケースをクロネコヤマトトラックに託す荷物、輪行ケースをクロネコヤマトトラックに託す
今回の試行では、女満別空港到着後、準備を終えた段階で、クロネコヤマトに輪行ケースと手荷物を預け、北見駅までの宅配を依頼する。空港からダイレクトにサイクリングに出発し、宿にゴールしたときに、荷物を受け取れるため、滞在中の時間を有効に使うことができるのだ!

女満別空港には、札幌(新千歳)から8時15分、羽田から8時45分と朝の到着便があり、空港からサイクリングをスタートできれば、初日の朝からフルに滞在を楽しむことができる。輸送の難しい輪行ケースに限らず、このサービスが実現すれば、自転車観光には大きなメリットがある。

ハンドルバーにスマートフォンを固定、自転車のNAVITIMEを起動するハンドルバーにスマートフォンを固定、自転車のNAVITIMEを起動する
モニターライドは女満別空港から二班に分かれて実施される。入部正太朗(NTTプロサイクリング)、畑中勇介(チーム右京)のコンビは、北見市が今後整備し推奨していきたいとする「北見一周ルート(120km)」を試走し、魅力度、走行環境を検証するべく出発。(※北見一周ルートのレポートはこちら!)

女性班は私、絹代の他、入部選手の奥さまである孝子さん(通称たかちゃん)、ラジオパーソナリティーとして活躍される水間有紀さん(通称ユッキー)の3名。自転車もグルメも大好きな女性たちだ。

今日のコースを設定し、ナビをセット今日のコースを設定し、ナビをセット
女性班は、アプリ「自転車NAVITIME」を使用し、ガイドなしで走行することと、ライドのゴール地点である「ノーザンアークリゾート」から北見バスに自転車とともに乗る「バス輪行」で北見駅に戻る、という2つのサービスの利用実験も行う。(※北見バスは、この取材時、郊外線限定で、自転車を乗せられる実証実験を実施していた。)自慢じゃないが、絹代の方向オンチっぷりは、もはや神レベル。この私がナビ頼りで走れるなら、十分使えるサービスということだ。

空港で準備を終え、着替えをし、輪行ケースと手荷物をクロネコヤマトに託し、2班はそれぞれの行き先に向け、出発していった。

女性班は全員がアプリ「自転車NAVITIME」のプレミアムプラス会員に登録した。(料金は600~660円/月 試用期間につき、最初の1ヶ月は料金無料)このランクなら、自分自身がPCなどで作成したルートに対し、ナビを使用し走ることができるのだ。方法は簡単で、スマートフォンのメールやLINEでルートのURLを共有し、クリックするだけ。アプリが立ち上がり、ナビゲーションが始まる。バッテリーの持ちは心配だが、そこも含め、現実的に、どこまで走れるかという実験も兼ねて行われる。

女満別空港を出発!女満別空港を出発!
めいめいの自転車のハンドルにつけたホルダーにスマホを固定。いよいよライドに出発だ。この日のルートは、空港から、美幌経由で北見中心街に向かい、グルメを楽しんだあと、端野のスイーツと美しい環境を楽しみ、バスで北見駅に戻るというもの。距離は58.6km、獲得標高は393mと、スポーツバイクに乗ればビギナーでもトライできるルートが設定された。

少なくとも個人的にはグルメライドという想定であり、みなで寄りたい店舗をセレクトし、ルートを設定していた。

女満別空港を出ると、車のナビとまったく同じように、スマホからは右左折の指示が画面上と音声とで飛んでくる。「すごーい!」と、感動する一同。だが、指示通り坂を降り、南西に向かう道に入った瞬間、吹き付ける爆風にノックアウトされる。なんじゃこりゃー!

まっすぐに伸びる道は北海道に来た実感を与えてくれるまっすぐに伸びる道は北海道に来た実感を与えてくれる
想定外の向かい風が吹き付ける想定外の向かい風が吹き付ける
開放感のある田園風景の間を貫くルートは、風から守ってくれる建物も皆無。上体が起きた姿勢で乗るクロスバイクは帆のように身体で向かい風を受けてしまい、ペダルを踏めど、まったく思うように進まない。思わず笑ってしまうほどの鈍速ぶり!このままでは到着予想時間も大幅な修正を強いられることになるだろう。

実は黄葉の美しい時期を狙って企画したのだが、今年は時期が早まり、多くの木々がすでに枯れ木になってしまっていた。冬景色の爆向かい風の中、女子たちが無言になる。まずい。

後から判明したことだが、冬季には、西からの風が強く、南西に向かうルートは選んではいけなかったらしい。グルメと景観、勾配のことばかり考え、関係者の誰一人、季節風の存在に気が付かなかったのだ!反省。この時ばかりは「北海道らしいまっすぐ伸びる直線道路」が恨めしく思えた。頼む、どうか曲がってくれ!(笑)

走りだしたばかりなので、風は強いけど、まだ余裕です!走りだしたばかりなので、風は強いけど、まだ余裕です!
開放感のある景観が続き、爽快!開放感のある景観が続き、爽快!
ちなみに、オホーツクは冬季は凍結や積雪のため、オンロード走行ができなくなる。春以降にはこの風も収まっており、春夏、初秋には美景とグルメを楽しむ最高のルートになるはずだ。この日は向かい風だけど、がんばった分だけグルメはおいしいはず!ということで、ショートカットを視野に入れつつ可能なペースで走ることになった。

ようやく吹きさらしの直線コースを走り終え、美幌の街へ入ると建物も増え、風の影響も落ち着いてきた。ここは、グルメや買い物スポットも豊富なのだ。最初の立ち寄りは、やっぱりスイーツ!ふわふわの生地にクリームが挟まれた人気の焼き菓子「オランダ焼き」が看板メニューの「山本菓子舗」に立ち寄ろう。

最初の立ち寄りポイント、山本菓子舗へ到着!最初の立ち寄りポイント、山本菓子舗へ到着!
どれにする?ケーキ選びに集中しすぎてしゃがみこむ二人どれにする?ケーキ選びに集中しすぎてしゃがみこむ二人 1人1スイーツをチョイス。おいしそう!うれしくて、全員が満面の笑顔に1人1スイーツをチョイス。おいしそう!うれしくて、全員が満面の笑顔に


店に入ると美しいケーキが並んでいた。ケーキ?最初は軽く焼き菓子?悩みに悩んで、各自、1品ずつセレクトし、イートインスペースでいただくことになった。身体を使ったあとのスイーツは最高!心を込めて焼き上げられたお菓子を堪能したのだった。

向かい風に少々やられていたが、スイーツで心身一気にリフレッシュ!再スタート後は平均時速も上がったようだ。

美幌を走る。寺にも秋の風情が美幌を走る。寺にも秋の風情が
黄葉がまだかなり残っていた黄葉がまだかなり残っていた 田園風景や自然の中を気持ちよく走る田園風景や自然の中を気持ちよく走る


ここからは勾配はそれほどきつくないのだが、20km近く上り基調の道が続く。高低差は150mほど。普段だったらなんでもない上りだが、強烈な向かい風にやられて、ペースが上がらない。

田園風景や自然の中をゆく。意外と黄葉も所々に残っていた。牧草やビート、常緑樹の緑と、色を変えた黄色の葉と、すでに葉を落とした木々の色味が混在する山々の色味は、他にはない組み合わせ。不思議で新鮮だ。焦らず、開放感のある眺めを満喫しながら、無理のないペースで行こう。

どこかメルヘンな雪国用の倉庫どこかメルヘンな雪国用の倉庫
一路、ランチのカフェへ。黄葉と落葉で、金髪メッシュをかけたように見える不思議な景観一路、ランチのカフェへ。黄葉と落葉で、金髪メッシュをかけたように見える不思議な景観
進行が遅れているため、立ち寄り予定だった超人気ベーカリーのパンが売り切れてしまう可能性が高まり、ルートを変えてまずはベーカリーに向かうことになった。絶品パンを食べるために決死で向かい風と戦う女子たち。

ペダルを回し続け、やっとベーカリーが見えた!ところが、いつもの行列がない。イヤな予感を抱えながら近づいてみると「店主の腰痛で臨時休業」という貼り紙があるではないか!ど、どうして今日腰を傷めてしまったんだ(泣)。落胆を隠せない一同。ここまでがんばったのに!わかりやすく女子たちのテンションが落ちる。

気を取りなおし、ランチスポットに向かうことになった。ルートを再検索し、店舗に向かう。この日選んだのは「山本商店 cafe&zakka」。かわいいものがたくさん並んでいる雑貨カフェだ。

ランチのカフェに到着!「商店」とあるが、普通の家みたいランチのカフェに到着!「商店」とあるが、普通の家みたい
店舗はごく普通の一軒家にも見えるシンプルな建物だが、足を踏み入れてみると、店内にはぎっしりと雑貨が並んでいる。しかも、かわいいものばかり!

少しレトロな昭和の香りのするおもちゃや食器、ふわふわのニットや靴下、アクセサリー。女性なら何時間でも滞在できそうな品揃えだ。女子たちのテンションが急カーブで上昇する。

ついつい見たくなる、欲しくなるような雑貨がぎっしり並んだ店内。ワクワクする!ついつい見たくなる、欲しくなるような雑貨がぎっしり並んだ店内。ワクワクする!
可愛らしい裁縫道具なども可愛らしい裁縫道具なども おしゃれな手書きメニューおしゃれな手書きメニュー


ランチメニューとしては、カレーなどが人気のようだが、道中今後も食べ続けることを想定し、全員マフィンやキッシュと、スープ、ヨーグルトがセットになった「おやつプレート」をセレクト。まだ胃を満タンにするわけにはいかないのだ!

ランチに堂々とおやつプレートを食べるなんて、なんだかいけないことみたいだけど、ふんわりしたマフィンも、具沢山のキッシュも、大満足の味。量もほどよくて、このセットで正解だった。女子たちは向かい風と「腰痛休業」のダメージを忘れ、完全に笑顔と元気を取り戻した。

カワイイおやつプレートに思わず笑顔にカワイイおやつプレートに思わず笑顔に
心も満たしてくれるおやつプレート心も満たしてくれるおやつプレート しっかりランチ派も満足のキーマカレーしっかりランチ派も満足のキーマカレー


早々に食べ終え、食後はお買い物タイム。あれもこれも欲しくなる!靴下や雑貨など、それぞれが気になるアイテムを確保したのだった。

食事の中身もスイーツだったような気もするが、この次は食後のデザート。北見テッパンの菓子店へ向かう。

北見市中心街へ向かいます北見市中心街へ向かいます
駅近くの「菓子処 大丸」へに到着!駅近くの「菓子処 大丸」へに到着! サイクリスト御用達のテッパン立ち寄りスポットだ!サイクリスト御用達のテッパン立ち寄りスポットだ!


北見市中心街に向かい、駅近くの「菓子処 大丸」へ。ここはサイクリスト御用達のテッパン立ち寄りスポット。フレッシュケーキ、焼き菓子、和菓子とラインナップが豊富で、値段もリーズナブル。さらには店舗隣の休憩スペースで味わうこともできるのだ。

看板商品の「ほっちゃれ」、スイートポテト、豆大福、かぼちゃパイなどなど、気になるアイテムをセレクト。生ケーキも気になったのだが、時間の関係もあり、今回は見送ることになった。

店舗横の休憩スペースでいただこう!こしあん入りの、みりんの効いた魚型の焼き菓子「ほっちゃれ」は安定のうまさ。このサイズ感がバックポケットにちょうどいいんだ。

気になるスイーツをチョイス!休憩室でいただきまーす気になるスイーツをチョイス!休憩室でいただきまーす
豆大福、スイートポテト、かぼちゃパイ、ほっちゃれ、どれもさすがのクオリティー豆大福、スイートポテト、かぼちゃパイ、ほっちゃれ、どれもさすがのクオリティー
豆大福をほおばり、餅のきめ細かさ、おいしさに驚いた。思わず噛みしめ、しっかり味わう。こんなにお餅っておいしかったっけ?スイートポテトは甘さ控えめながらコクがあり、かぼちゃパイも、サクサクのパイの中にたっぷり詰まったかぼちゃあんが、うまみたっぷり!どれもいくらでも食べられそう。ああ、至福のときだ。

ただ、この時点で14時。今日は端野の「ノーザンアークリゾート」へゴールした後、自転車を輪行袋に入れ、16時36分のバスに乗らなくてはいけない。色々と計算すると、このままでは間に合わない可能性がある。名残惜しくも大丸を後にする。

でも、どうしても、一軒くらいはベーカリーに寄りたい。国産小麦の地、北海道に来て、ベーカリーに行かないなんて!ということで、北見のベーカリー「ドン・マイスター」には強行突破で立ち寄ることにした。

遊歩道を行く。色づいた木々の葉の鮮やかさに驚く遊歩道を行く。色づいた木々の葉の鮮やかさに驚く
鮮やかな葉を残す美しい木とパチリ鮮やかな葉を残す美しい木とパチリ
石北大通り沿いに広がる散策スペースの遊歩道を行くことにした。ところどころ、色づいた街路樹が残っている。葉の色が驚くほど鮮やかだ。

そして「ドン・マイスター」に到着!ワクワクしながら中に入り、ショック!もうほとんどの棚がからっぽだ。北見はパンの名店が多いが、舌の肥えたファンも多く、人気店の売り切れは早いのだ。

それでも一押しの「白花豆食パン(焼きたて)」や、ハード系の「ミルクフランス」など数種のパンをゲット。店を出たところで、当然味見(笑)。「焼きたて」のパンは、特にまず最高の状態で食べないと失礼だ!

ドンマイスターで気になるパンをゲット!ドンマイスターで気になるパンをゲット!
白花豆パンの生地は、キメが細かく、水分をたっぷり含み、しっとり、もっちりしていて、まるでごはんやお餅のよう。質の良い大粒の白花豆が、ごろごろ入っている。ミルクフランスは、パンという存在は、これ以上パリパリになりっこない、というくらいパリパリ!だけど、しっかり小麦の味がする。

「味見のつもりだったのにおいしすぎて止められない」という悲痛な声が漏れる。いったいどうやったらこんなにおいしく焼けるのだろう。

ポツポツと冷たいものが落ちてきているのにも気づかないフリで夢中になって食べていたのだが、一気に激しい雨に変わった。大慌てで入り口の軒先に入り、雨宿り。気温も下がってきており、自転車に乗れる状況ではない。

スタッフの方が店内で雨宿りしてくださいと声をかけてくれた。ありがたい!が、当然ここで気になっていたパンを買い足し始めることに。またさらに他のパンも味わえる幸運にあずかることになったのだった。

端野へ。雨は止んだが、日が傾き、気温も下がってきた端野へ。雨は止んだが、日が傾き、気温も下がってきた
なんとか雨は比較的早く通り過ぎ、一路ゴールの端野へ向かう。走りやすい堤防上のルートなど選択肢は多いのだが、今回は時間が迫っている。交通量に配慮しつつ、最短ルートを選ぶことに。

路面は濡れており気温も下がってきたが、北西に向かうため、風の影響はほぼない。順調なペースで推移。ナビに従いルートを進んでいくと、ベタ踏み坂みたいな坂が突如目の前に現れた。失敗した!焦るあまり、使い慣れた一般ナビでルートを設定してしまったのだ。

ミスコースで激坂に突入。本当にごめんなさいミスコースで激坂に突入。本当にごめんなさい
しかし、走り始めたら行くしかない!速度を上げて下り、その勢いで行けるところまで上る作戦に出よう。一気に突っ込む!が、やはり上りきれない……。

ダンシングで上り切ったり、自転車から降り、押したりとそれぞれの対応は異なったが、全員クリア。こういうハプニングもまた楽しく、大笑いしたが、自転車NAVITIMEなら坂道を避けるルート検索も可能だったはずだ。改めて自転車専門ナビの価値を思い知る。

ハプニングもあったが、どうやら間に合いそうだ。雨上がりの道で気持ちよくバイクを走らせ、菓子店「Shiga」に到着!かなりバスの時間が迫っている。ここには、ソフトクリームや、この場でクリームを注入してくれるコロネもあれば、和菓子、焼き菓子、チョコレートなど、魅力的なスイーツが並ぶ。北見まで来たら、絶対に立ち寄りたい店なのだ。なんとか閉店に間に合った!

「Shiga」に到着!だが、日暮れが近い「Shiga」に到着!だが、日暮れが近い
悩み抜いて、一番人気のワッフルに決定!悩み抜いて、一番人気のワッフルに決定!
ゆったりカフェスペースで味わいたかったけれど、今回は時間の都合で店舗名物のワッフルを購入、一口味わって、あとはゴール後のおやつとすることに。そして、ゴールの「ノーザンアークリゾート」へ!もどかしく坂を上り、ライド終了!

ただちに3台の輪行作業を始めた。ここで朗報が。袋に入れずとも1−2台なら持ち込めるらしい!急遽2台を輪行し、1台はそのまま積む方向で準備する。やっと体裁を整えたところでバスが現れた。まさにギリギリだ。促されるまま、後ろから乗り、チケットを取る。料金は後払いのシステムだ。

バスに3台を積み込んだ。2台は車椅子用スペースにバスに3台を積み込んだ。2台は車椅子用スペースに
運転手さんの指示を仰ぎ、そのまま積み込んだ1台と輪行した1台は車椅子スペースに置き、もう1台は後部で着席し押さえる形で車内に乗せた。(なお、車椅子スペースの利用者がいない状況でのみ使用可能)乗り降りする乗客たちがそのまま積み込まれた自転車に驚くこともない。期間限定の実証実験ではあるそうだが、見慣れた光景なのだろうか。

特にこのような晩秋は日暮れが早く、安全面からも輪行という選択肢の価値は高い。今回は16時台の便だが、最終バスを選び、日帰り入浴や食事、晩酌を終えてからバスに乗ってもよいだろう。帰路の走行を考えなくてよいなら、ライドはかなり気楽になり訪問先の場所の選択肢も増やすことができ、ありがたい。

北見駅でバスを降りる。楽に移動でき、ローカルの風情も感じられて一石二鳥北見駅でバスを降りる。楽に移動でき、ローカルの風情も感じられて一石二鳥
バスなら、鉄道のように駅構内の移動もないし、バス停の位置さえ把握していれば、ライドの進捗具合で乗るバス停を選び、バス停にダイレクトにアクセスすることができ、非常に便利。ローカルバスは、街の雰囲気もよくわかりディープな観光という楽しさもある。

30分ほどで北見駅に到着!北見駅までの運賃530円と合わせ、自転車積み込み料金300円を支払う。計830円なり。運転手さんにお礼を言って降車。あわただしかったが、これで無事に本日のスケジュールは終了だ。

駅前のホテルに戻ると、先に戻っていた男子組が、クロネコヤマトから輪行袋と荷物を受け取っておいてくれた。荷物とも無事に再会することができた。ちなみに男子は雨に直撃され、ずぶ濡れになったらしい。女子班があのときベーカリーに寄ったのは英断だったと振り返る。

男子チームが荷物を受け取っておいてくれた男子チームが荷物を受け取っておいてくれた
脚力がないため、向かい風で想定外に時間がかかりはしたけれど、朝から時間を有効に使え、ガイドなしでルートをめぐり、立ち寄りもたっぷり楽しめ、大満足!クロネコヤマトのサービスは、まだ実験中であるが、今後の本格的な運用に期待したい。

さぁ、翌日二日目も、新たなメンバーを加え、帰路にバス輪行を想定した別ルートを走る。こちらも、楽しみだ!

text:絹代
photo:オホーツクサイクリング協議会、絹代、CW編集部