東京オリンピック男子MTBクロスカントリーレースを制したのは4列目スタートのトーマス・ピドコック(イギリス)だった。食い下がったスイス勢のマティアス・フルッキガーが2位。山本幸平は引退レースで29位完走を果たした。



オリンピック初出場で金メダルを掴んだトーマス・ピドコック(イギリス)オリンピック初出場で金メダルを掴んだトーマス・ピドコック(イギリス) photo:Nobuhiko Tanabe
注目のマチュー・ファンデルプール(オランダ)が序盤のドロップオフで激しく前転落車するという衝撃的展開で幕開けた東京オリンピック男子MTBクロスカントリーレース。後退し、やがてリタイアを選んだファンデルプール無き先頭集団をニノ・シューターとマティアス・フルッキガー(共にスイス)が掌握したものの、トーマス・ピドコック(イギリス)がMTB王国コンビを突き崩した。

4列目スタートから先頭グループに割って入り、まずシューターを、そしてフルッキガーを振り落としたピドコック。淡々とハイペースを刻むピドコックに対して唯一フルッキガーが粘り続けたものの、その差が縮まることは最後までなかった。

リタイアに終わったマチュー・ファンデルプール(オランダ)リタイアに終わったマチュー・ファンデルプール(オランダ) photo:So Isobe
シューターとフルッキガーを従えてレース先頭を走るトーマス・ピドコック(イギリス)シューターとフルッキガーを従えてレース先頭を走るトーマス・ピドコック(イギリス) photo:Nobuhiko Tanabe
現役最終レースに挑んだ山本幸平(日本)は29位で完走現役最終レースに挑んだ山本幸平(日本)は29位で完走 photo:Nobuhiko Tanabe
下馬評通りの強さでピドコックがオリンピック初出場初優勝。最後まで追い込んだフルッキガーが2位、スペインのダヴィド・ヴァレロが躍進の3位銅メダルを掴んだ。

また、現役最終レースとして4度目のオリンピックに臨んだ山本幸平は29位で完走。フィニッシュ後は笑顔で家族やサポーターたちからの労いを受けた。

チームスタッフの出迎えを受けるトーマス・ピドコック(イギリス)チームスタッフの出迎えを受けるトーマス・ピドコック(イギリス) photo:Nobuhiko Tanabe
東京2020オリンピック 男子MTB XCO結果
1位 トーマス・ピドコック(イギリス) 1:25:14
2位 マティアス・フルッキガー(スイス) +20
3位 ダヴィド・ヴァレロ(スペイン) +34
4位 ニノ・シューター(スイス) +42
5位 ヴィクトール・コレツキー(フランス) +46
6位 アントン・クーパー(ニュージーランド) +46
7位 ヴラッド・ダスカル(ルーマニア) +49
8位 アラン・ハースリー(南アフリカ) +1:19
9位 ヨルダン・サルー(フランス) +1:36
10位 ミラン・ファーダー(オランダ) +2:07
29位 山本幸平(日本) +7:21
text:So Isobe
photo:Nobuhiko Tanabe

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