グラン・カミーニョ2日目は「仕掛けるポイントを決めていた」と語るマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)が激坂フィニッシュを制し、チームに今季初勝利をもたらしている。



石畳が敷かれた沿岸地帯を通り、山岳地帯へ向かうグラン・カミーニョ第2ステージ石畳が敷かれた沿岸地帯を通り、山岳地帯へ向かうグラン・カミーニョ第2ステージ
スペイン北西部ガリシア州を舞台に開催中のグラン・カミーニョ2日目は、ベルタミランスから2級山岳ミラドール・デ・エサロに駆け上がる177.6km。序盤から平坦基調のコースを進み、最後に待ち受けるのは2020年ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージのフィニッシュ地点だったミラドール・デ・エサロ(距離1.9km/平均13.3%)だ。

ブルゴスBHやエウスカルテル・エウスカディなどスペインのプロチームが中心に7名の逃げ集団を形成し、序盤からモビスターがそれを追う展開。残り6km地点まで粘りを見せた逃げをプロトンが吸収すると、フィニッシュの待つ最終山岳エサロ峠に突入していたった。

モビスターを先頭に2級山岳ミラドール・デ・エサロに突入したプロトンモビスターを先頭に2級山岳ミラドール・デ・エサロに突入したプロトン
登り口からエースのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)を擁するモビスターが先頭で主導権を握る。するとリーダージャージを着用するマグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)脱落した集団から、最大勾配の28%に達する残り800mで激坂が得意なウッズが飛び出した。

バルベルデとそのアシストのイバン・ソーサ(コロンビア)からウッズが一気に6秒差を稼ぎ出す。勾配が13%に落ち着いてもウッズのペースは落ちることなく、そのまま先頭でフィニッシュに飛び込んだ。

最大勾配28%の区間で飛び出し勝利を掴んだマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)最大勾配28%の区間で飛び出し勝利を掴んだマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)
「2020年にブエルタの個人TTでこの登りは知っていた。だから最も勾配の厳しくなる残り800mで仕掛けると決めていた」とウッズ。「勝つことが出来てとても嬉しいと同時に安心したよ。シーズン序盤の勝利は僕とチームにとって重要だからね。良いコンディションで臨んだブエルタ・ア・アンダルシアを風邪で棄権し、身体がそれ以前の状態に戻るか不安だった。本当に嬉しいよ」と勝利を喜んだ。
グラン・カミーニョ2022第2ステージ結果
個人総合成績
その他の特別賞
ポイント賞 アントニオ・アングロ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
山岳賞 ヨン・バレネチェア(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)
ヤングライダー賞 フィリッポ・ザナ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ)
チーム総合成績 イスラエル・プレミアテック
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos