2020/04/24(金) - 09:16
100年を超える歴史を誇る老舗ブランド、シリカ。イタリアにルーツを持ちつつ今はアメリカに本拠を置く、歴史と革新が同居するツールブランドからユニークなドリンクウエアが発売された。SICURO Bottle Cage TiとTITAN STRAW（チタンストロー）を紹介しよう。
シリカ TITANIUM CAGE + STRAW KIT Bourbon (c)日直商会
1917年にイタリアで創業したシリカ。100年以上の歴史を持つ老舗ブランドであり、世界で初めて高圧を入れられるポンプの製造に成功した会社でもある。中でも同社を代表するプロダクトである"PISTA"は、堅牢で優れた性能を持つフロアポンプとして長年サイクリストたちに愛用され続けてきた。
そんなシリカは2014年にイタリアを離れ、アメリカのインディアナポリスへと拠点を移した。長く続いたイタリアンクラフトマンシップはそのままに、アメリカの革新的な土壌を取り込むことで、新たなステージへと踏み出した。
インディ500で知られるように、インディアナポリスはレーシングカー産業が盛んな土地柄。シリカが新たな歴史の頁をめくるにあたって、これ以上のロケーションは無かっただろう。新生シリカはポンプのみならず、高精度の工具やサイクルバッグなどを矢継ぎ早に展開。2018年にはサガン擁するボーラ・ハンスグローエ、2019年にはEFエデュケーションのツールサプライヤーとなるまでに。
シリカ TITAN STRAW (c)日直商会
さて、そんな"攻め"の姿勢を崩さないシリカのラインアップの中から今回紹介するのは、チタン製のドリンクウエア。一つはボトルケージの"SICURO Bottle Cage Ti"、もう一つは"TITAN STRAW"、つまりチタン製のストローだ。
昨年末、突如としてシリカより発表されたチタンストローは、多くのメディアで話題となった。一体全体、なぜストロー？そんな疑問を抱いたのは、私だけではないはず。その理由は、シリカが以前よりラインアップしていたチタン製ボトルケージにあった。
シリカ SICURO Bottle Cage Ti (c)日直商会
直径6.35mm、厚さ0.35mmという極薄のチタンチューブを曲げることで作られるSICURO Bottle Cage Ti。コピー用紙4枚分という極薄のチタンチューブをフレームへ取り付けるためのプレートと溶接するために、ロールスロイスがジェットエンジンのファンブレードを製作するために開発した最先端のレーザー溶接技術が用いられている。
このレーザー溶接は溶け込み深さを0.005mm単位で制御できる精密さを誇っている。この精密な溶接技術によって、シリカは1度目に深い溶け込みで接合し、2度目により滑らかなフィレットを形成する"ダブルパス溶接"を実現した。
シリカのボトルケージはロールスロイスのジェットエンジンのファンブレードのために開発された溶接技術を以て作られるのだという (c)silca.cc
ダブルパス溶接によって生み出される滑らかで美しい溶接痕は応力の集中を防ぐ効果もあり、まさに機能美。従来の溶接に対し98%以上の熱量を排除することで、強度と耐久性を実現するレーザー溶接に自信を持つシリカは、25年間の"SLICA SHIELD"と呼ぶ保証をこのボトルケージに与えている。
そんな伝統と革新が融合した新生シリカらしいSICURO Bottle Cage Tiだが、素材となる1本のチタンチューブからボトルケージを製作する際、どれだけ効率的に製造しても毎回8.5インチ（約22cm）の端材が残っていた。この切れ端をどうにかできないか。シリカのエンジニアたちがひらめいたのが、チタンストローだったのだという。
メタルバイクにベストマッチするフォルムが魅力的 (c)silca.cc
もともと、イタリアのファッション産業で廃棄されていた革の切れ端をポンプのパッキンとして再利用していたように、シリカは持続可能性を重要視してきたブランドだった。このストローにも、その精神が息づいている。
そんな背景のもと生まれた、シリカのストローとボトルケージ。次章ではシリカを愛する編集部員による、シリカ愛にまみれた、実際にストローを購入し（！）、そして愛でるレポートを紹介したいと思う。
シリカ TITAN STRAW
カラー：GOLD・AQUA・ROYAL PERPLE・RAINBOW
素材：3-2.5 チタンチューブ
内容：ストレートとベントの2本セット
価格：3‚600円 RAINBOWカラーのみ 4,600円（共に税別）
シリカ SICURO Bottle Cage Ti
素材：3-2.5 チタンチューブ / 6-4 チタンボルト
付属品：取付用ボルト
取付調整幅：10mm
重量：29g
価格：8,000円（税抜）
シリカ TITANIUM CAGE + STRAW KIT Bourbon (c)日直商会1917年にイタリアで創業したシリカ。100年以上の歴史を持つ老舗ブランドであり、世界で初めて高圧を入れられるポンプの製造に成功した会社でもある。中でも同社を代表するプロダクトである"PISTA"は、堅牢で優れた性能を持つフロアポンプとして長年サイクリストたちに愛用され続けてきた。
そんなシリカは2014年にイタリアを離れ、アメリカのインディアナポリスへと拠点を移した。長く続いたイタリアンクラフトマンシップはそのままに、アメリカの革新的な土壌を取り込むことで、新たなステージへと踏み出した。
インディ500で知られるように、インディアナポリスはレーシングカー産業が盛んな土地柄。シリカが新たな歴史の頁をめくるにあたって、これ以上のロケーションは無かっただろう。新生シリカはポンプのみならず、高精度の工具やサイクルバッグなどを矢継ぎ早に展開。2018年にはサガン擁するボーラ・ハンスグローエ、2019年にはEFエデュケーションのツールサプライヤーとなるまでに。
シリカ TITAN STRAW (c)日直商会さて、そんな"攻め"の姿勢を崩さないシリカのラインアップの中から今回紹介するのは、チタン製のドリンクウエア。一つはボトルケージの"SICURO Bottle Cage Ti"、もう一つは"TITAN STRAW"、つまりチタン製のストローだ。
昨年末、突如としてシリカより発表されたチタンストローは、多くのメディアで話題となった。一体全体、なぜストロー？そんな疑問を抱いたのは、私だけではないはず。その理由は、シリカが以前よりラインアップしていたチタン製ボトルケージにあった。
シリカ SICURO Bottle Cage Ti (c)日直商会直径6.35mm、厚さ0.35mmという極薄のチタンチューブを曲げることで作られるSICURO Bottle Cage Ti。コピー用紙4枚分という極薄のチタンチューブをフレームへ取り付けるためのプレートと溶接するために、ロールスロイスがジェットエンジンのファンブレードを製作するために開発した最先端のレーザー溶接技術が用いられている。
このレーザー溶接は溶け込み深さを0.005mm単位で制御できる精密さを誇っている。この精密な溶接技術によって、シリカは1度目に深い溶け込みで接合し、2度目により滑らかなフィレットを形成する"ダブルパス溶接"を実現した。
シリカのボトルケージはロールスロイスのジェットエンジンのファンブレードのために開発された溶接技術を以て作られるのだという (c)silca.ccダブルパス溶接によって生み出される滑らかで美しい溶接痕は応力の集中を防ぐ効果もあり、まさに機能美。従来の溶接に対し98%以上の熱量を排除することで、強度と耐久性を実現するレーザー溶接に自信を持つシリカは、25年間の"SLICA SHIELD"と呼ぶ保証をこのボトルケージに与えている。
そんな伝統と革新が融合した新生シリカらしいSICURO Bottle Cage Tiだが、素材となる1本のチタンチューブからボトルケージを製作する際、どれだけ効率的に製造しても毎回8.5インチ（約22cm）の端材が残っていた。この切れ端をどうにかできないか。シリカのエンジニアたちがひらめいたのが、チタンストローだったのだという。
メタルバイクにベストマッチするフォルムが魅力的 (c)silca.ccもともと、イタリアのファッション産業で廃棄されていた革の切れ端をポンプのパッキンとして再利用していたように、シリカは持続可能性を重要視してきたブランドだった。このストローにも、その精神が息づいている。
そんな背景のもと生まれた、シリカのストローとボトルケージ。次章ではシリカを愛する編集部員による、シリカ愛にまみれた、実際にストローを購入し（！）、そして愛でるレポートを紹介したいと思う。
シリカ TITAN STRAW
カラー：GOLD・AQUA・ROYAL PERPLE・RAINBOW
素材：3-2.5 チタンチューブ
内容：ストレートとベントの2本セット
価格：3‚600円 RAINBOWカラーのみ 4,600円（共に税別）
シリカ SICURO Bottle Cage Ti
素材：3-2.5 チタンチューブ / 6-4 チタンボルト
付属品：取付用ボルト
取付調整幅：10mm
重量：29g
価格：8,000円（税抜）
リンク
Amazon.co.jp
