ツール・ド・フランスを走ったプロバイク紹介最終回は、念願の初出場を叶えたB&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト。オーストリア、KTM社製の各種バイクと機材を紹介します。



ブライアン・コカール(フランス)のKTM REVELATOR ALTOブライアン・コカール(フランス)のKTM REVELATOR ALTO photo:Makoto AYANO
2015年までプロ選手と活躍したジェローム・ピノー(フランス)がチーム代表となり、2018年に誕生したフランスのプロチームがB&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト。ブライアン・コカール(フランス)やピエール・ロラン(フランス)といった選手を揃え、今年ツーム創設3年目にして念願のツール・ド・フランス初出場を叶えた。

チームの機材サプライヤーは、オートバイでも有名なオーストリアブランド、KTM。軽量オールラウンダーのREVELATOR ALTOと、特徴的なシートチューブデザインを持つエアロロードのREVELATOR LISSE、そしてTTバイクSOLUSという3モデルをこのツールで乗り分けた。チームカラーのエメラルドブルーに塗られたフロントフォークには、チームのスローガンである「MEN IN GRAZ」のロゴが貼られている。

シートチューブのデザインが特徴的なKTM REVELATOR LISSEシートチューブのデザインが特徴的なKTM REVELATOR LISSE photo:Makoto AYANO
オフセット量の大きい専用シートポストは不思議な形状オフセット量の大きい専用シートポストは不思議な形状 photo:Makoto AYANOフォーク上部にはチームスローガン「MEN IN GRAZ」のロゴフォーク上部にはチームスローガン「MEN IN GRAZ」のロゴ photo:Makoto AYANO

ホイールはDTスイス。ARC1400 DICUTがメインで使われていた模様ホイールはDTスイス。ARC1400 DICUTがメインで使われていた模様 photo:Makoto AYANO
山岳ステージではARC1100 DICUTホイールを使う選手も山岳ステージではARC1100 DICUTホイールを使う選手も photo:Makoto AYANOタイヤはミシュラン。全ステージでミシュランのPOWER TIME TRIALを使用していたタイヤはミシュラン。全ステージでミシュランのPOWER TIME TRIALを使用していた photo:Makoto AYANO


ロードバイクはディスクブレーキ、TTバイクはリムブレーキと分けられており、コンポーネントはR9170/R9150系DURA-ACE DI2。ただしFSAと結びつきの強いチームゆえ、クランクセットはFSAとPOWER2MAXが共同開発したPOWERBOXパワーメーターを装備したSL-Kクランク+チェーンリングを装備する。スプリンターのコカールは54Tのアウターリングを使用していた。

シマノDURA-ACE DI2とFSAクランクセット組み合わせシマノDURA-ACE DI2とFSAクランクセット組み合わせ photo:Makoto AYANO
コカールをはじめ、POWERBOXパワーメーターを装備したバイクが多数派コカールをはじめ、POWERBOXパワーメーターを装備したバイクが多数派 photo:Makoto AYANOコカールはステージによってアウター54Tを使用コカールはステージによってアウター54Tを使用 photo:Makoto AYANO

TTバイクのSOLUS。TTステージのホイールはヴィジョンのMETRONシリーズだTTバイクのSOLUS。TTステージのホイールはヴィジョンのMETRONシリーズだ photo:Makoto AYANO
ホイールはDTスイス。平坦ステージではARC1400 DICUTを中心にARC1100 DICUTも併用し、山岳ステージではPRC1100 DICUTを使用していた。ただしTTバイクに組み合わせるのはヴィジョンのホイール。フロントにMETRON 81 SLを、リアにはMETRON TFWを使用。転がりを重視してか、全ステージを通じてミシュランのPOWER TIME TRIALタイヤをセットしていた。

もちろんハンドル周りはFSAで、ボトルやボトルケージはエリート。サドルとバーテープはプロロゴだ。

text:So Isobe
photo:Makoto AYANO