自転車用チューブレスタイヤのパイオニアであるフランスのハッチンソンが、新型ロードタイヤ"Challenger Tubeless"をリリースした。走行可能距離10,000kmにも達する高耐久性、新しいハードシールドテクノロジーによる耐パンク性能、雨天時も安心できるグリップ力を備えたオールラウンドタイヤを紹介しよう。



ハッチンソン Challenger Tubeless (c)ポディウム

自動車や半導体に使用されるシリコーン、天然/合成ゴム製品を手がけるフランスの総合メーカーのハッチンソン。自転車用タイヤも1890年より製造を開始し、133年にも及ぶ歴史と蓄積したノウハウをもとに製品開発を進める老舗ブランドであり、近年の主流となったチューブレスタイヤにいち早く参入したのもハッチンソンだ。

そんなハッチンソンが今回ラインアップに加えたのはChallengerのチューブレスバージョン。ケーシングの内側をブチルゴムで覆うことで、シーラントを使わずとも空気を保持できる性能を実現しており、装着時の作業性も高い。もちろんパンク時の修復能力を期待してシーラントを使うことは問題ない。またビード周辺に固いコンパウンドを配置することで、ビード周りの摩耗で空気がもれる心配も少ない。

ブチルの層を加えチューブレスを実現している (c)ポディウム
トレッド下に耐パンク層を2種類挟み込んでいる (c)ポディウム



チューブレスタイヤ特有の転がりの軽さや、快適さといった性能を備えつつ、10,000kmも走行できる耐久性も大きな特徴だ。超長距離の走行を可能とするのは一般的なロードタイヤの3倍の厚みを持つトレッド。コンパウンド自体も2種類の素材を組み合わせるテクノロジーによって、直進時に接地するスリックのセンター部分をハードな素材を採用することで素材面からも耐摩耗性を実現している。

トレッドのサイド部分はグリップ力を担う。斜めに入れられたパターンとコンパウンドの素材によって、雨天でも確かなグリップ力を発揮できるように作られた。

10,000kmもの距離を走破する上で重要なのは耐パンク性能。そこでハッチンソンはケーシングの間に新しいテクノロジー「ハードシールド」をトレッド下に挟み込んだ。ハードシールドとはポリアミドとアラミドを素材とした2つの強化層を重ねることで、一般的なタイヤは80Nの力での突き刺しに耐えられるが、Challenger Tubelessでは170Nの力にまで耐えられる性能を手に入れたテクノロジー。

ハードにロードライドを楽しむ方にピッタリなタイヤに仕上げられている (c)ポディウム

この設計によってChallenger Tubelessは、タフなライドを続けるサイクリストや、常に自転車に乗る通勤・通学ライダー、厳しいトレーニングを積み重ねるレーサーの普段使いにピッタリ。サイズは25C(385g)、28C(400g)、32C(450g)の3種類。価格は9,900円(税込)。



ハッチンソン Challenger Tubeless
タイプ:チューブレス
耐パンク:ハードシールド
コンパウンド:バイコンパウンド
TPI:127
サイズ(重量):25C(385g)、28C(400g)、32C(450g)
価格:9,900円(税込)

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