シクロクロス世界選手権の女子ジュニアレースで、カテゴリー最強を誇るフランスのセリア・グレイ(フランス)が優勝。日吉愛華(Teamまるいち)は最後尾から着実に順位を上げ37位でフィニッシュしている。



三つ巴の勝負を繰り広げるグレイ、クラドノワ、ファーガソン photo:CorVos

チェコ、ターボルで開催されているシクロクロス世界選手権は初日のチームリレーを終え、いよいよ各カテゴリーの世界一を決める2日へ。その皮切りとなる女子ジュニアレースが現地時間11時05分にスタートした。

気温6度、3.3kmコースを3周回で争われた女子ジュニアレースには日吉愛華(Teamまるいち)を含む20カ国・53名が参戦。2020年に初開催(2021年は開催見送り)され、オランダとイギリス、そしてカナダが金メダルを分け合ってきた戦いの幕が切って落とされた。

アップダウンで発生した大渋滞を尻目にレースをリードしたのはセリア・グレイ(フランス)とキャット・ファーガソン(イギリス)、そしてヴィクトリア・クラドノワ(スロバキア)の3名。今季のワールドカップやヨーロッパ選手権で表彰台を分け合ってきたメンバーが、この世界選手権でも三つ巴の戦いに持ち込んだ。

一進一退の攻防を繰り広げた3名は最終周回に突入し、周回後半のキャンバー区間で「パワー勝負では分が悪いと分かっていたのでテクニックが必要な区間でリードすることにした」と振り返るゲリーが僅かなリードを得てフル加速。ヨーロッパ選手権で同じ2人を破り優勝したグレイが、フランスに初のシクロクロス女子ジュニア世界タイトルをもたらした。

37位でフィニッシュした日吉愛華(Teamまるいち) photo:Nobuhiko Tanabe

狙い澄ましたアタックで優勝したセリア・グレイ(フランス) photo:CorVos

1位セリア・グレイ(フランス)、2位キャット・ファーガソン(イギリス)、3位ヴィクトリア・クラドノワ(スロバキア) photo:CorVos

フランス選手権、ヨーロッパ選手権、そして世界選手権、さらにはワールドカップ総合ランキングとタイトルを総なめにしたグレイ。24時間前にはフランスチームの一員としてチームリレーの金メダルにも貢献しており、もはやカテゴリー無敵とも呼べる強さを発揮している。

序盤の渋滞に巻き込まれ、最後尾から追い上げる形となった日吉は「周回を重ねるごとに自分の走りを取り戻してきた」と、コンスタントにポジションを上げて37位でフィニッシュ。タフな泥コンディションを走りきった。

日吉のコメントは別記事で紹介します。

シクロクロス世界選手権2023-2024 女子ジュニア結果
1位 セリア・グレイ(フランス) 37:01
2位 キャット・ファーガソン(イギリス) +0:05
3位 ヴィクトリア・クラドノワ(スロバキア) +0:14
4位 パック・ランゲンバーグ(オランダ) +1:04
5位 カテリーナ・ドーデロワ(チェコ) +1:12
37位 日吉愛華(Teamまるいち) +4:52
text:So Isobe