パリ五輪に向け大事な戦いが続く日本トラックチームは、オーストラリアで開催されたUCIトラックネイションズカップ第1戦に出場。大会最終日に女子ケイリンで佐藤水菜が、男子スプリントでは太田海也がそれぞれ金メダルを獲得した。



大会初日の男子チームスプリントで日本が銀メダルを獲得 photo:JCF

パリオリンピックの開幕まで約半年と迫った2月2日、オーストラリアの南部アデレードにてUCIトラックネイションズカップ(旧ワールドカップ)第1戦が行われた。出場したのは昨年トラック・チャンピオンズリーグの男子スクラッチで優勝した橋本英也や、東京五輪銀メダリストの梶原悠未を含む18名の選手たち。男子短距離の強いオランダ勢が不出場のなか、五輪に向けてポイントを積み上げる重要な一戦となった。

大会初日:男子チームスプリントで銀メダル獲得と好発進

銀メダルを獲得した長迫吉拓、太田海也、小原佑太の3名 photo:JCF

大会初日には男子のチームスプリントが行われ、長迫吉拓、太田海也、小原佑太の3名で臨んだ日本は予選、1回戦と順当に勝ち上がっていく。そして決勝に進んだ日本の相手はマシュー・リチャードソンをエースに据えるオーストラリア。日本は42秒750という好記録を出したものの、42秒154でフィニッシュしたオーストラリアに敗れる。しかし銀メダルを獲得し、大会の良い滑り出しを見せた。

同日に行われた女子チームパシュートは予選敗退し、予選を突破した男子は続く1回戦で日本記録を1秒近く更新する3分50秒381でフィニッシュ。しかし全体の5位でレースを終え、また高校生ながらもエリートの女子エリミネーションに出場した水谷彩奈は17位だった。



2日目:男子ケイリンで日本が銀、銅メダル獲得

男子ケイリンで2位の中野慎詞と3位の太田海也が優勝したアジズルハスニ・アワン(マレーシア)を抱きかかえる photo:JCF

2日目を迎えたネイションズカップ第1戦は、男子ケイリンの1-6位決定戦に中野慎詞と太田海也が駒を進める。リチャードソンが積極的なレース運びを見せるなか、中野と太田が集団後方で様子を窺う。そしてリチャードソンが遅れて先頭に残ったアジズルハスニ・アワン(マレーシア)を中野と太田が追いかけ、中野とのハンドル投げをアワンが勝利。3位には太田が入った。

女子スプリントで2位に入った佐藤水菜 photo:JCF

1回戦で梅川風子が太田りゆを下した女子スプリントは、自身でも「(決勝に進めて)驚いた」と語る佐藤水菜が決勝に進出。この種目のアルカンシエル(現世界王者)を着るエマ・フィヌカン(イギリス)との決勝戦(先に2本先取した方の勝利)は、1本目を佐藤が取ったものの、2、3本目を取られて敗北。しかし銀メダルを獲得した佐藤は表彰式で笑顔を見せた。



3日目:佐藤水菜と太田海也が金メダル!

大会最終日は女子ケイリンに女子スプリントと同じ3選手(梅川、太田、佐藤)が出場した。「前日の疲れがあった」と語る佐藤を含む3名とも1回戦を突破できず、敗者復活戦へ。しかしここから佐藤は1-6位決定戦まで勝ち上がり、レースでは残り1周半から仕掛けた佐藤にケイティー・マーシャン(イギリス)が迫る。そして写真判定に持ち込まれた僅差の勝負を佐藤が制し、金メダルを獲得した。

ハンドル投げの接戦を佐藤水菜が制す photo:JCF

女子ケイリンで優勝した佐藤水菜 photo:JCF

「コンディションが100%ではないなかでも自分を高め、優勝を取りに行くレースができました。今後に繋がるレースになりました」と佐藤は優勝の喜びを語っている。

そして男子スプリントでは太田海也が優勝した。準々決勝で小原との日本人対決を制した太田は、リチャードソンとの決勝戦に進出。1本目を大差で取られた太田は2本目を取り、3本目は先行したリチャードソンをフィニッシュライン手前で差し切って勝利。「恵まれた環境のおかげでここまで来ることができました。このメダルを目指してやってきたのでまだ実感は湧いていないのですが、日々練習してきて本当に良かったと思います」と、金メダルを獲得した太田は語っている。

3本目を制し、男子スプリントを優勝した太田海也 photo:JCF

強豪を退け、男子スプリントで金メダルを獲得した太田海也 photo:JCF

今後の日本トラックチームは2月21〜26日にインドで行われるアジア選手権に出場。そして3月(香港)と4月(カナダ)にネイションズカップを予定している。
UCIトラックネイションズカップ2024第1戦結果
男子チームスプリント 2位:長迫吉拓・太田海也・小原佑太
男子ケイリン 2位:中野慎詞、3位:太田海也
女子スプリント 2位:佐藤水菜
女子ケイリン 1位:佐藤水菜
男子スプリント 1位:太田海也

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