グラン・カミーニョ最終日の個人タイムトライアルで、ウクライナのマーク・パデュン(EFエデュケーション・イージーポスト)がトップタイム。区間3位のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が逆転総合優勝を掴んだ。



スペイン北西部ガリシア州を駆け巡ったグラン・カミーニョ(UCI2.1)もいよいよ最終日。内陸の街サリアを舞台にした15.8kmのタイムトライアルコースは2ヶ所の緩斜面登坂を含み、獲得標高は200mに及ぶ。登りのペーシングも問われるコースで、首位マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)と10秒差で追うアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)の総合バトルが熱を帯びた。

ステージ1位:マーク・パデュン(ウクライナ、EFエデュケーション・イージーポスト)ステージ1位:マーク・パデュン(ウクライナ、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos
この日は総合12位の元スペイン王者ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス)が暫定首位に立っていたものの、マーク・パデュン(ウクライナ、EFエデュケーション・イージーポスト)がエラダを6秒上回る20分19秒を叩き出した。

笑顔を浮かべるパデュンがホットシートに座り、注目は後を追いかけるウッズとバルベルデの走りに移る。TT能力に長けるバルベルデはレース途中の暫定タイムでウッズを上回り、さらに総合ビハインドを逆転。最終的にパデュンとエラダに次ぐステージ3位に食い込んだバルベルデが、決して得意ではない個人TTで区間10位と好走しながらも、パデュンから27秒、バルベルデから17秒遅れたウッズを総合逆転した。

ステージ3位:アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)ステージ3位:アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:CorVos
ステージ10位に食い込むものの、総合逆転を喫したマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)ステージ10位に食い込むものの、総合逆転を喫したマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) photo:CorVos
これによって「トップスリーを目指していたけれど、全くもって勝てるとは思っていなかった」と言うパデュンがステージ優勝。41歳のバルベルデが狙い通りの逆転総合優勝を果たしている。

逆転総合優勝を遂げたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)以下総合トップスリーと、特別賞ジャージ獲得選手が並ぶ逆転総合優勝を遂げたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)以下総合トップスリーと、特別賞ジャージ獲得選手が並ぶ photo:O Gran Camiño
「何よりもこの総合優勝でチームの膨大な働きに報いることができて嬉しい。彼らは素晴らしい役割を果たし、その結果初開催レースの総合優勝を手にできた。木曜日に総合3位、金曜日に総合2位、そして今日逆転。素晴らしい興奮と共に家に戻ることができる」と、レース後にウッズとハグを交わし、キャリア通算25回目の総合優勝を手にしたバルベルデは話している。

母国ウクライナを想いながら走り、ステージ優勝を手にしたパデュンのコメントは別記事で紹介します。
グラン・カミーニョ2022第4ステージ結果
1位 マーク・パデュン(ウクライナ、EFエデュケーション・イージーポスト) 0:20:19
2位 ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス) +0:05
3位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +0:10
4位 ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス)
5位 デレク・ジー(カナダ、イスラエル・プレミアテック) +0:11
個人総合成績
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 12:35:55
2位 マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) +0:07
3位 マーク・パデュン(ウクライナ、EFエデュケーション・イージーポスト) +1:49
4位 ルーベン・フェルナンデス(スペイン、コフィディス) +1:55
5位 イバン・ソーサ(コロンビア、モビスター) +1:57
その他の特別賞
ポイント賞 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
山岳賞 イバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)
ヤングライダー賞 イゴール・アリエタ(スペイン、エキッポ・ケルンファーマ)
チーム総合成績 モビスター
text:So.Isobe
photo:CorVos

最新ニュース(全ジャンル)