イスラエル・プレミアテックが駆る新型のファクターO2 VAMを取り上げる。今ツール・ド・フランス期間中に正式発表されたばかりの次世代軽量モデルだ。



ディラン・トゥーンス(ベルギー)のファクター O2 VAM photo:So Isobe

遂にワイヤーフル内装への進化を果たした photo:So Isobe
非常に細いフロントフォーク photo:So Isobe



バスク・ビルバオで行われたプレゼンテーションの際に初お披露目され、ピレネーの山岳ステージで実戦投入されたのがファクターの新型O2 VAM。7月10日にファクターから正式発表が行われ、より一層注目を増したヒルクライムバイクだ。

ファクターが「最速のクライミングバイク」と謳う新型O2 VAMは54サイズのDURA-ACE完成車で6.4kg。先代から空力向上を推し進めたほか、極めて薄いトップチューブやリアトライアングルの形状変更、シートチューブに被せるポストなど各部の形状変更・刷新が見てとれる。

1級アスパン、超級トゥールマレー、そして1級コトレ・カンバスクを走る第6ステージではサイモン・クラーク(オーストラリア)とディラン・トゥーンス(ベルギー)が新型O2の実戦デビューを担った。しかしながら高速化するレースにおいてエアロモデルのOSTRO VAMの使用率が高く、マイケル・ウッズ(カナダ)は第9ステージのピュイ・ド・ドームで勝利した際もOSTRO VAMを使用していた。

メカニックによれば、クラークのバイクで6.9kgほど。ツールの場合はサドル下に発信機を付けるため6.8kgのUCIリミットには到達しないものの「それでも他のどのチームよりも軽量面でのメリットは高い」とはメカニックの談。

カーボン地が透けて見える。塗装も極限まで薄いようだ photo:So Isobe

チェーンステーには02に込められたメッセージ photo:So Isobe
ボトムブラケット周辺は現代バイクとしてはかなり細身 photo:So Isobe



シート部分は先代モデルと大きく異なり、被せるタイプを採用 photo:So Isobe

シートポストは背面から固定する photo:So Isobe
ヘッドセットにはセラミックスピードのSLTベアリングを投入 photo:So Isobe



ハンドルはブラックインク。OSTROと共通品の模様 photo:So Isobe

新型O2をピレネーステージでデビューさせたディラン・トゥーンス(ベルギー) photo:So Isobe

バイクにはファクターと関係深いセラミックスピード製パーツが奢られ、ヘッドセットやボトムブラケットなどに同社SLTベアリングを投入。コンポーネントはDURA-ACE DI2だが、FSA/ヴィジョンのサポートを受けるため、クランクセットはパワーメーターも含めて同社製品でまとめている。

ホイールはファクター傘下のブラックインクだ。山岳用として使われるO2 VAMだけに同社最軽量の28/33をセットし、ロゴを消したコンチネンタルのGRAND PRIX 5000S TRを組み合わせる。これは同チームがマキシスをパートナーとして組むための措置。スペアを含めてもマキシスタイヤは見当たらない。

text:So Isobe in Macon, France

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