ピナレロがトーマス・ピドコックとポーリーヌ・フェランプレヴォのために用意したマウンテンバイクDOGMA XC。世界選手権制覇に貢献したフラッグシップのフスサスモデルとハードテールモデルがついに一般販売されることとなった。



ピナレロ DOGMA XC (c)ピナレロ

イネオス・グレナディアーズと緊密な関係を築き、選手たちの細かいフィードバックをもとに最新鋭のバイクを開発するピナレロ。イネオスとともにツール・ド・フランスを筆頭にロードレースで数えきれないほどの栄冠を掴みとってきているが、近年はオフロードでも勝利を重ねつつある。

オフロードでの活躍を牽引するのはトーマス・ピドコックとポーリーヌ・フェランプレヴォだ。ピドコックはロード、シクロクロス、マウンテンバイクで縦横無尽に活躍し、東京五輪ではマウンテンバイクで金メダルを獲得。対してフェランプレヴォはマウンテンバイクやシクロクロスを中心に活躍しており、彼女は数多のタイトルを手にしてきた。

五輪優勝を示す金色と世界選手権優勝を示す虹色があしらわれている (c)ピナレロ

チェーンステーは左右非対称デザインとされている (c)ピナレロ

オフロードシーンのトップライダー2名のためピナレロは、2023年に11年ぶりに新型マウンテンバイク”DOGMA XC”と”DOGMA XC HT”を新たに開発しレースに投入。そして、新型バイクを駆る二人は世界選手権を制覇し、ピナレロのバイク開発能力の高さを世界中に知らしめた。

今年のパリ五輪での活躍が期待されるピナレロのマウンテンバイクがついに一般販売されることに。フルサスペンション仕様とハードテール仕様のどちらもフレームセットでの受注が開始されている。

ピナレロ DOGMA XC (c)ピナレロ

フルサスペンション仕様のDOGMA XCは、反応性を高めるためのリアトライアングルとBB周りの高い剛性、サスペンションキネマティクス、コースに合わせてサスペンショントラベルを変えられるキャパシティ、テクニカルなダウンヒルで安定したハンドリングが求められて開発された。

フレーム設計の中で特徴的なのは特許出願中のリアスイングアーム設計。リアステーは左右で完全に分割されておりメインピボットで結合されているため、ショートチェンステーを実現した。これによって優れた旋回性能と反応性を獲得している。

またリアはピナレロのアイデンティティでもある左右非対称や、専門家によるサスペンションキネマティクス設計によって、ペダリングに対する反応性やトラクション性能を高めた。詳しくはこちらの記事を確認してもらいたい。フレームセットの価格は1,100,000円(税込)。

ピナレロ DOGMA XC HT (c)ピナレロ

ピナレロ DOGMA XC HT (c)ピナレロ

ハードテールモデルのDOGMA XC HTは、軽量性と反応性を高めた一台でスピードコースで輝くモデル。優れた性能を引き出す象徴的な部分は、接合部が左右で大きく分けられたリアステー。あシンメトリックデザインを得意とするピナレロの知見が詰め込まれた部分だ。

さらにボトムブラケット上部もフルサスと共通するトライアングルデザインが採用されており、ペダリング効率向上に大きく貢献している。DOGMA XC HTも詳細はこちらの記事をチェックしてもらいたい。フレームセットの価格は924,000円(税込)。

反応性を高めるためのトライアングルデザインを採用した (c)ピナレロ

またステム一体型ハンドルバーのTALON ULTRA XC インテグレーテッドハンドルも別売で用意されている。ハンドル幅は760mmで、ステム長は60mmと80mmの2種類。価格は143,000円(税込)。

トーマス・ピドコックが使用して好成績を挙げているDOGMA XC (c)ピナレロ



ピナレロ DOGMA XC
フレーム素材:Toray M40 J
フレーム重量:1.75kg +252gr (rear shock)
価格:1,100,000円(税込)

ピナレロ DOGMA XC HT
フレーム素材:Toray M40 J
フレーム重量:0.96kg
価格:924,000円(税込)

TALON ULTRA XC インテグレーテッドハンドル
ハンドル幅:760mm
ステム長:60mm、80mm
価格:143,000円(税込)

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